AMD Radeon HD 7790を試す - 既存「Radeon HD 7700」シリーズから性能が大きく向上

製品紹介

ということで今回AMDより借用したのは、SAPPHIRE HD 7790である(Photo10～17)。こうしたケースでリファレンス以外の機材が来るのはちょっと珍しいが、恐らく数量的に手配が間に合わなかったのであろう。


Photo10:2スロットサイズながらかなり長さは短い。基板の長さはで216mm、重量は508g(どちらも実測値)	Photo11:補助電源は6pin×1。Photo001にもあるように、平均消費電力は85Wなので、流石に補助電源無しという訳にはいかないようだ


Photo12:ファンは80mmφのもののDual構成だが、回転数は低めで、騒音はフル稼働時でもそれほど気にならない	Photo13:裏面はかなりゆとりのある構成になっている、先に基板長は216mmと書いたが、左端30mm分ほどは使ってないように思える


Photo14:DVI×2、DisplayPort/HDMI各1の構成。ただし同時表示可能なのは3画面まで。DVIコネクタは、上側のものはデジタル出力専用(DVI-D Dual Link)になっている	Photo15:ヒートシンクを取るとこんな具合。電源回路はGPUとバックパネルの間に


Photo16:GPU。実測値でパッケージサイズは29.5mm角であり、ここから推定するとダイサイズは13.7mm×11.7mm程度と思われる	Photo17:搭載されているGDDR5はSK HynixのH5GQ2G24AFR-R0Cだった。容量は2Gbitで、1.35Vで5Gbps、1.5Vで6Gbpsとなっている。これが4つで合計1GBという形に

GPU-Zの結果(Photo18)は全体的に明らかに変なのはまだ対応していないということであろう。

Photo18:コード名としてBonaire(「ボネール」：ベネズエラ沖にある島の名前)が示されているので、ある程度は正しく認識しているようだが

ちなみにWindows 7での評価はこんな感じだった(Photo19)。

Photo19:とはいえ7.7のスコアが出ているので、割と優秀ではあると思う

ベンチマーク環境

ではいよいよベンチマーク環境を。本来であれば今回対抗馬としてGeForce GTX 650 Tiを持ち込みたかったのだが、生憎調達が間に合わなかった。これについては、「またいずれお楽しみに」ということで今回は勘弁していただき、Radeon HD 7770と、ついでに「同じ790つながり」ということでRadeon HD 6790も用意した。

ぶっちゃけ、今回は機材到着から記事掲載までがタイトなスケジュールで、これしか用意できなかったというのが実情である。これに関してはいずれ補完する予定なので今回はご容赦いただきたい。GeForce GTX 650Tiの性能に関しては昨年単体での評価が行われており、Radeon HD 7770と比較して10～20%程度高速という結果が出ているから、一応これを目安に考えたいと思う。

またベンチマークプラットフォームであるが、GeForce GTX TITANではハイエンドということでCore i7-3960X+X79を用意したが、今回はメインストリーム向けということでもう少し常識的にCore i7-3770K+Z77とさせていただいた。

ベンチマーク環境は表2の通りである。ちなみにディスプレイドライバであるが、SAPPHIRE HD 7790は今回同時にAMDより提供された専用ドライバでしか稼動しないのでこれを使うとして、Radeon HD 6790/7770に関してはCatalyst 13.2と13.3 Betaのどちらを使うかちょっと迷った。ただHD 7790用の専用ドライバが13.3にMergeされる型番と思しきため、これに合わせる形で13.3 Beta 3を使っている。

■表1
CPU	Intel Core i7-3770K
M/B	ASUSTeK P8Z77-V Pro
BIOS	Version 1805
Memory	DDR3-1600 CL9 4GB×2
Graphics	Radeon HD 6790 Reference	Radeon HD 7770 Reference	SAPPHIRE HD 7790
Driver	AMD Catalyst 13.3 Beta 3		12.101.2.1-130313a
HDD	Intel SSD 520+HGST 500GB SATA 3G(NTFS)
OS	Windows 7 Professional 64bit SP1 日本語版