歴代iPhoneの中身を見比べたとき、進化の歴史は感じ取れるだろうか。編集部ではiPhone/iPadなどの修理を手がける修理工房SMARTにて、iPhoneシリーズを解体する様子を取材した。同店の藤澤純一氏にご協力いただいた。
iPhone 3G/ 3GSが発売されたのは2008年と2009年のこと。ともに背面には、丸みを帯びたラウンドフォルムを採用していた。ディスプレイは3.5インチ(480×320ドット)、サイズは115.5(H)×62.1(W)×12.3(D)mm、重さはiPhone 3Gが133g、iPhone 3GSが135gだった。
iPhone 3G/3GSの中身を見比べても、素人目にはほとんど変わっていないように思える。藤澤氏は、スピーカーの裏に配置された3G回線用アンテナに注目。「iPhone 3Gではピンが基板にくっついている造りだったのに対し、iPhone 3GSではコネクタ化されています」と説明してくれた。アンテナと言えば、電波の入りをつかさどる重要な部品。機能改善が図られたと見るのが自然だろう。
iPhone 4/4Sが発売されたのは2010年と2011年のこと。iPhone 3G/3GSのデザインは一新され、厚さに関しては3mmも薄くなった。ディスプレイは3.5インチ(960×640ドット)、サイズは115.2(H)×58.6(W)×9.3(D)mm、重さはiPhone 4が137g、iPhone 4Sが140gだった。
iPhone 3G/3GSでは、背面側に基板を接着する構造だったのに対し、iPhone 4/4Sでは、前面のディスプレイ側に基板を接着する構造に変わっている。カメラやスピーカーの大きさ、配置などはほとんど変わっていない。筆者は今回iPhone 4/4Sの内部を初めて見たが、とても美しいと感じた。フルモデルチェンジし洗練の度合いを増したiPhone 4/ 4Sだが、それは外観のデザインだけにとどまらなかったわけだ。写真からも、それがお分かりいただけることと思う。