GA-Z87X-UD5H

一方、Intel Z87マザーボードの主力モデルとして期待される「GA-Z87X-UD5H」は、I/O機能などが拡張されているほか、CPUやメモリまわりの電源回路も強化され、オーバークロック耐性も引き上げられたモデルだ。

GIGABYTEのIntel Z87搭載マザーボードの主力モデルとなる「GA-Z87X-UD5H」

同製品の拡張スロットに、PCI Express x16スロット×3(うち、外側の1本は運搬時に破損したようだったが……)、x1×3、PCI×1と、前述のGA-Z87X-D3Hと同じ構成で、各スロットの接続も同じ設定となっていた。オンボードデバイスととして追加されているのは、MarvellのSATA 6Gbpsコントローラの88SE9230や、VIA TechnologyのIEEE1394コントローラVT6308P、そしてデュアルLAN構成を採るためにIntel製ギガビットイーサネットコントローラが追加されている。このうち、88SE9230の搭載により、ハードウェアRAIDをサポートした4基のSATA 6Gbpsポートを追加しており、同製品では最大10基のSATA 6Gbpsデバイスを接続できる。また、バックパネルI/Oには、HDMI×2、Display Port、DVIの4系統のディスプレイ出力ポートを備えるほか、GbEポートも2つ用意。USBポートは6基とも3.0対応となっている。

4ポートのSATA 6GbpsはMarvellの88SE9230と接続されていることが、基板上のシルクからも見て取れる

GA-Z87X-UD5HのI/Oパネル。HDMI×2、Display Port、DVIの4系統のディスプレイ出力ポートを備えるほか、GbEポートも2つ用意されている

同製品では、メモリスロット脇に電源スイッチやリセットボタン、CMOSクリアボタンが用意されているほか、CPUコア電圧など8種類の電圧をチェックするためのテスター用端子も用意されている。また、その脇には2つのスイッチが設けられているが、現時点ではその用途は不明だ。さらに、同製品のSATAコネクタの横には、SATA電源用のコネクタも用意されているが、これは同社の現行オーバークロック向け製品でも採用されている、PCI Expressスロットへの補助電源用のコネクタだと言う。

IEEE1394コントローラのVIA Technology VT6308Pを搭載するほか、Intel製GbEコントローラも2基搭載する

メモリスロット脇には電源スイッチや、リセットボタン、CMOSクリアボタンが用意されているほか、CPUコア電圧など8種類の電圧をチェックするためのテスター用端子も用意されている

CPUの電源回路は16フェーズ構成を採る

SATAコネクタの横には、PCI Expressスロットへの補助電源用のSATA電源コネクタを装備している

また、同社は顧客向けには、オーバークロックユーザー向けに機能強化を図った上位モデル「GA-Z87X-OC」なども開示しており、われわれも同製品の特徴を知りうることができたが、写真掲載は許可されていないため、概要だけ説明する。CPUやメモリまわりの電源強化はもとより、BIOSでプリセットした設定を、オンボードのDIPスイッチなどで切り換えられるようにするなど、オーバークロック競技などでの使い勝手を向上させた内容になっている。なお、同社は、これらの製品以外にも、Thunderbolt対応モデルや、ゲーマー向けのG1シリーズでも、Intel Z87チップセット搭載製品をラインナップする意向だ。

※なお、ここまで本稿で紹介したマザーボードの各機能は、あくまでもCeBIT 2013で公開された試作機のものであり、最終的な製品で仕様変更が施される可能性があることは、ご理解いただきたい。

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