一方、データ重視タイプは有効期限が1年間と長く、日額の基本料金も不要。また1GBのデータパックも付加できるので、スマートフォン利用者ならこちらのプランに加入したほうがいい。なお初回購入時はSIMカード代などが別途かかる。データ重視タイプのプリペイドSIMを買う場合にかかる初期費用は以下の通りだ。1GBパックはつけたほうがよい。

SIMカード代 : 2万ウォン
最低残高チャージ金額 : 3万ウォン
1GB/30日データパック : 2万ウォン
初期費用合計 : 7万ウォン

支払いは現金のみだがカウンター付近には両替店とATMがあるので、韓国ウォンの手持ちがない場合はそちらで用意できる。料金支払い後はスタッフがSIMの装着なども行ってくれ、電源を入れSIM挿入後APNを設定、その後電源のOn/Offを行うと無事自分のスマートフォンが電波をつかみデータ通信も可能となった。なお次回渡航の際も、SIMカードを入れて万が一通信できない場合は電源のOn/Offを数回繰り返すとよい。また他のスマートフォンでプリペイドSIMを利用する場合は、APNを手動で以下に設定する。

APN : alwayson-r6.ktfwing.com

さて残高の確認はスマートフォンから「080-300-9357」に発信すると、すぐに電話が切れSMSで残高が送られてくる。SMSは韓国語だが数字が残高のウォンになる。一方、やや面倒なのが料金の追加。たとえば後日再渡航する際、1GB/2万ウォンのデータパッケージを追加するとしよう。だがO2 Mobileの料金追加はSIMを購入したカウンターでの現金払いか、韓国の指定銀行口座へ入金後電話連絡の2通りだけとなっている。時間が無いとはやや手間がかかってしまうだけに、この点は今後ぜひ改善してもらいたいところだ。

契約書の控え。ここに有効期限や料金振込み先銀行口座などが記載されている

指定の番号に通話するとSMSで残高が通知される。30,000や29,432がそれぞれ残高(ウォン)だ

なおカウンターで支払いするのなら、空港到着後そのまま都心空港ターミナル行きのバスに乗り直行するのもいいだろう。カウンターの営業時間は月曜から金曜は朝8時~夜19時、土曜は朝8時~夕方17時、日曜は休業なので注意しよう。一方、銀行振り込みは現地ATM操作が不慣れであれば難しいが、たいていの銀行はATMコーナーに係員がいるので「振込先口座」「自分のプリペイドSIM携帯電話番号」を伝えれば手伝ってくれることが多い。もちろん銀行窓口で振込みもできる。なお振り込み後はO2 Mobileに入金した旨を電話で伝え、1GBパッケージを追加したい場合はそれも伝える必要がある。処理が終わるとSMSで入金やパッケージ追加の連絡が送られてくる。

利用してみると3GのみならずHSDPAでの通信も可能なようだ。ただ時たま電波が切れることがあるようで、これはMVNO事業者の回線だからかもしれない。とはいえ電波が切れてもすぐに復帰するので実用上は問題なかった。またテザリングの利用も可能なので、ノートPCなどからスマートフォンをモデム代わりに利用することもできる。ただしドコモのSIMロック解除スマートフォンは本体側の制約のためテザリングは利用できない。

ノートPCからテザリングも可能。ただしドコモ端末はテザリング不可

自分のスマートフォンをソウルで活用しよう

最近は現地のLTE回線を利用できるレンタルルーターもあり、韓国でのデータ通信環境は各段に使いやすくなっている。渡航回数が多い人や、急な出張がよくある人などは自分で管理できるプリペイドSIMを持っておけばいつでも現地でデータ通信できるので便利だろう。今後は料金追加の使い勝手を改善して、より使いやすいものにしてもらいたいものだ。

(記事提供: AndroWire編集部)