シャープブース

米ラスベガスで開催された家電関連見本市「International CES 2013」のシャープブースでは、液晶テレビ「AQUOS LED TV」やIGZO液晶、4Kテレビなどの新製品をアピール。さらに技術展示として、8Kに対応した85型テレビを出展し、注目を集めていた。

シャープブースは、前面に90型の世界最大という液晶テレビを配置し、大型テレビが中心の展示。さらに8シリーズ、7シリーズ、6シリーズという3シリーズ展開で80型から60型まで、米国向けらしく大型テレビでのラインナップを用意している。

世界最大という90型の液晶テレビ

8シリーズ

いずれも、テレビを駆動させるプロセッサがデュアルコアになってパフォーマンスが向上したほか、無線LANを内蔵し、インターネット接続「SmartCentral」に対応。ブラウザとテレビを左右に分割して表示したり、動画配信サービスを利用したりできる。HTML5やFlashにも対応したほか、iOSやAndroidからテレビを操作したり、アプリを追加したりすることもできる。高画質化が図られており、Quattron(クアトロン)技術を用いたことによる写真品質の良さをアピールしている。

「SmartCetral」では、HTML5/Flashの映像表示、アプリ対応、ブラウザとのマルチ表示などに対応する

さらに、2014年の技術として、次世代Quattron技術を紹介している。Quattron技術は。もともとRGBの3つの画素に黄色画素を加えて高画質化を図るための技術で、サブ画素の制御を個別に行うことで滑らかな描写も実現していた。ただし、これまでは水平方向でしか制御が行われていなかった。これを垂直方向に拡大したのが次世代Quattron技術だ。

さらに滑らかさが向上する次世代Quattron

左が従来のQuattronで、右が次世代。写真では分かりづらいが、その差は明確

これによって、より精細感が向上。同社では「フルHDの映像が、4Kに迫る画質まで拡張できる」と説明している。実際、同じ映像ソースで見比べると、明らかに高精細化しており、シャープではより低価格で4Kに近い画質を実現できるとアピールしている。

こちらは70型の4K対応液晶テレビ

IGZO液晶では、低消費電力や高精細化などの特徴が紹介されていたほか、商品化されている31.5型の4Kモニタや国内向けのスマートフォンやタブレットを展示。4Kモニタは、マルチタッチに対応した31.5型モデルも投入する。また、IGZO技術が有機ELに適用された曲がるディスプレイや、13.5型で4K解像度というディスプレイも参考展示されていた。

IGZOを使った31.5型4Kモニタ

マルチタッチに対応した4Kモニタ

曲げられるIGZOディスプレイ

こちらは13.5型で4K対応のディスプレイ

参考展示では、NHKと共同開発した8K解像度の85型テレビを出展。NHKによる8Kの映像が表示されていたのだが、ここまで高精細になると、まるで目の前に景色があるような立体感と精細感を覚えた。米国では特にテレビの大型化が著しいが、フルHDでは解像度の不足が指摘されている。そのため、会場では4Kに対する注目度は高く、それを超える8Kということで、来場者はじっくりと映像を確認していた。

圧倒的な存在感を示す8K対応テレビ