テレビと連携するクラウドサービスは、12年に国内では「TimeOn」サービスを開始。録画したテレビ番組をシーン単位で検索できるなどのサービスは好調で、この機能を搭載した「Z7シリーズ」のインターネット接続率は、テレビとしては高い約50%に達しているという。
今春からは、このクラウドサービスを「Toshiba Cloud TV Services」として北米市場に投入。欧州、中国、その他アジア地域にも順次拡大していく方針だ。日本とは異なり、北米ではテレビの録画文化はなく、CATVやVODなどの多チャンネル放送の視聴が主流であり、北米向けのクラウドサービス「MediaGuide」では、横断的に番組を検索し、番組情報の共有や関連情報の取得を可能にする。
今後、リコメンド機能を強化し、新番組の情報、ランキングなどの番組リコメンドを提供。さらに、視聴経験などのパーソナル情報を組み合わせ、ユーザーそれぞれに合わせた番組リコメンドも実現していきたい考え。深串氏は、「ソーシャルネットワークも活用し、東芝のテレビは、家庭内のコンシェルジェを目指す」と話す。
そのほか、タブレット市場でも製品の強化を図る。薄型化、軽量化、長時間駆動という東芝が得意とする技術を投入し、プライベート・ビジネスの両面で活用されるような製品を提供していく。今回、詳細は明らかにされなかったが、今春には「画期的なタブレット」(同)を提供する考えだ。「キーワードは手書き」と深串氏。現在市場にある手書き技術に比べて、「書き心地が全然違う」(同)という新しい製品を提供していくという。