機材や機能については、シルエットや影の撮影で絶対に欠かせないものは、特にありません。撮影モードは、オートでもマニュアルでも構いません。逆光のシーンでは十分な光量があるので、手ブレや被写体ブレの心配はほぼ無用です。機材や設定よりも、どんな構図を選び、どのタイミングでシャッターを切るか、といったことが重要といえます。

下の写真は、シルエットの重なりを意識しながら撮影したもの。前もって構図をある程度まで決めておき、狙った位置に人や自転車が通る瞬間にシャッターを切っています。

マニュアル露出(F5.3 1/2000秒) 露出補正:±0 感度:ISO200 WB:日陰 カメラ:「OM-D E-M5」 レンズ:「LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6」(写真をクリックすると拡大します)

マニュアル露出(F3.5 1/1000秒) 露出補正:±0 感度:ISO100 WB:晴天 カメラ:「STYLUS XZ-2」(写真をクリックすると拡大します)

シルエットや影の写真での「色」については、さまざまな工夫が考えられます。そもそも冬の屋外は、色鮮やかな被写体が少ない上に、逆光になると、色彩感がいっそう乏しくなります。それをそのまま、白黒に近いモノトーンで表現するのは悪くないでしょう。色がないからこそ、シルエットや影のフォルムが際立つといえます。

また、ホワイトバランスの設定を切り替えることで、意図的に鮮やかな色彩を強調するワザもあります。下の写真は、夕日を眺める人たちをシルエットで捉えたもの。ホワイトバランスの初期設定である「オート」のままでは色が自動補正され、鮮やかさが損なわれます。そこでホワイトバランスを「晴天」に切り替えて全体を赤っぽい色合いにしました。このほうがオートよりも、見た目の印象に近いといえます。

マニュアル露出(F5.6 1/160秒) 露出補正:±0 感度:ISO100 WB:晴天 カメラ:「LUMIX DMC-GH1」 レンズ:「LUMIX G VARIO HD 14-140mm/F4.0-5.8」(写真をクリックすると拡大します)

次の2枚では、より作為的なホワイトバランス設定をしています。1枚目はホワイトバランスを「日陰」にセットして赤みを強調。実際には、午後2時半の撮影なので太陽光はここまで赤くはありませんが、意図的に暖かみのある色を狙ってみました。さらに、そのほぼ同じ時間に同じ場所で撮った最後のカットでは、ホワイトバランスをあえて「電球」に設定し、青く冷たいイメージにしてみました。皆さんも、自由な発想で逆光写真を楽しんでみてください。

マニュアル露出(F8 1/800秒) 露出補正:±0 感度:ISO200 WB:日陰 カメラ:「OM-D E-M5」 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(写真をクリックすると拡大します)

マニュアル露出(F5 1/1250秒) 露出補正:±0 感度:ISO200 WB:電球 カメラ:「OM-D E-M5」 レンズ:「LUMIX G X VARIO 12-35mm/F2.8」(写真をクリックすると拡大します)

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