続いて、MG6330の印刷速度のテスト結果を紹介しよう。まずは、A4文書のコピーからだ。ウォームアップを終わらせた状態でA4カラー原稿のコピーを行ったところ、印刷品質が「標準」で19秒、「はやい」で14.3秒という結果となった。「はやい」で印刷したページのほうがややインクがかすみ、色もザラついているように見えるが、気になるレベルではない。よほどの印刷品質を求めない限りこれで十分だろう。

同じ書類でモノクロコピーを行ったところ、「標準」品質で10.6秒、「はやい」で9.6秒という結果に。これだけ高速にコピーできるのであれば、ちょっとしたものでも手軽にコピーを使う気になる。

次は、メモリカードから写真をダイレクト印刷した結果だ。SDHCカード(class10)から画像を読み込み、純正の「キヤノン写真用紙・光沢ゴールド(L判)」に印刷したところ、印刷品質が「標準」で24.2秒、最高品質の「きれい」で46.9秒という結果だった。

コピー原稿は「JEITA標準パターン J12/Ver.1」(写真左)、L判フォト用紙のダイレクト印刷例(写真右)。スキャナで読み取ったものなので参考程度に

同じ画像をPCから付属ソフト「My Image Garden」で印刷したところ(PCとMG6330はUSB接続)、「標準」品質で21.4秒、「きれい」で46.8秒という結果に。ダイレクト印刷でもPCからの印刷でも印刷時間が大きく変わることはないので、使いやすい方法で利用するといいだろう。

L判印刷で利用した画像を、はがきサイズでも印刷してみた。表面がマットなインクジェット用はがきでは「標準」品質で15.8秒、「きれい」で35.6秒という結果。写真などの印刷に適した光沢はがきでは「標準」品質で38.1秒、「きれい」で51.4秒だった。光沢はがきの印刷はクオリティを考慮すれば決して遅くはないのだが、10枚印刷するのに5分半程度かかることを考えると、日常的に使うにはやや厳しいといったところだろう。

使いやすさを追求したハイエンドな複合機

PIXUS MG6330を試用して感じたのは、高度な機能を豊富に盛り込みながらも簡単に扱えるという点だ。用紙を変える必要がない2段カセットや必要なキーだけを指示してくれるインテリジェントタッチなど、これまでの複合機で感じていた面倒な点の多くが解決されている。

実売価格は2万円の前半まで下がっており(2012年12月中旬時点)、写真の印刷品質やデジタル機器との連携にこだわる人にはもちろん、長く使える複合機を探している人にもオススメしたい1台だ。

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