セットアップはPCで

iX500を利用するには、まずPCでのセットアップが必要だ。ユーザーによってはタブレットやスマートフォンからのスキャンだけで十分という人もいるかもしれないが、現状ではPCでのデータ管理が中心となる。将来的には、スマートフォンなどのアプリから直接セットアップでき、データ管理も含めてPCレスでも完結するようになるのかもしれない。

iX500に付属するDVD-ROMは2枚。1枚はScanSnapのセットアップDVD-ROM。もう1枚はAdobe Acrobat X Standard版

iX500とPCは付属のUSBケーブルでつなぐ、PC側でセットアップが終わってから接続する。そのため製品を箱から出した段階では、むやみに結線しないように注意書きのラベルが貼られている

セットアップDVD-ROMをPCの光学ドライブに入れると、自動的にセットアップ用のランチャーが起動。これで「インストール」を選択すると、必要なソフトウェアをインストールしてくれる。Windows版の場合、約2GB分のソフトがインストールされる

無線LAN経由でiOS端末/Android端末からもスキャン可能に

最初のセットアップ時には、iX500の無線LAN設定も行っておくとよい。iX500は、Wi-Fi接続したiOS端末やAndroid端末の専用アプリ「ScanSnap Conect Application」へ、iX500でスキャンしたデータを直接転送できるからだ。外出前などに資料をスキャンして、スマートフォンやタブレットに移しておきたいというニーズにピッタリ。

初期設定が終わったら、そのまま無線LANの設定を行う。自宅のWi-Fi電波をキャッチし、接続したいSSIDを選択することで、手軽にネットワーク設定が完了

引き続き、スマートデバイスとの接続設定。iX500のデバイス名、パスワードが表示されるので、デバイス側にアプリケーションをインストール

現状、Android 2.2以降、iOS 4.3以降のデバイスであれば、スマートフォン、タブレットを問わずに利用できる。筆者も今回、AndroidはNexus 7、iOSはiPadにそれぞれアプリをインストールして試してみたが、データの取り込みは非常に快適。PDF化されて取り込まれるので、ビューアだけでなくほかのアプリでも開ける。手書きアプリなどを使えば、取り込んだデータに文字や絵を書き加えて、さらにメール添付で送信するといったことも可能だ。

「ScanSnap Conect Application」アプリは、AndroidならGoogle Play、iOSならApp Storeから無料でダウンロード可能。アプリを起動すると、Wi-Fi内のiX500を認識し、パスワードを求めてくるので入力。パスワードや端末名などはPC側の設定で変更可能だ

接続が完了すると、iX500側で読み込んだデータは自動的に接続された端末へ転送される。「読み取り設定」をタップすると、さまざまな設定を行うことができる

「読み取り設定」では、画質や保存するファイル形式はもちろんのこと、ファイル名の付け方、保存先フォルダなどを細かく指定できる

試しにPFUのチラシをスキャンしてみた。タブレットなら持ち歩きの資料としても十分に使える。ファイルの閲覧には、別途ファイルエクスプローラー系のアプリなどが必要

こちらはiOSデバイスでの取り込み画面。スキャンしたファイル自体がアプリ内に保存されるため、他のアプリで読み込みたいときは共有ボタンから、該当するアプリを選択する。なお、複数台のデバイスから同時に、iX500にアクセスすることはできないので注意しよう

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