デュアルスクリーンはパフォーマンスに影響するか

ベンチマークテストによる性能評価も実施した。あくまで開発中の評価機であることを念頭にスコアを参照してほしい。基本スペックは、CPUがIntel Core i7-3517U(1.9GHz/ターボ・ブースト時3.0GHz/2コア/4スレッド)、チップセットがMobile Intel QS77 Express、メモリがPC3-12800 4GB、ストレージが256GB SSD、グラフィックスがIntel HD Graphics 4000(CPU内蔵)。

まず、Windows エクスペリエンス インデックスの結果は以下のとおり。

Windows エクスペリエンス インデックス

プロセッサとプライマリハードディスクのスコアが高い。特にプライマリハードディスクに関しては8.1と非常に良好なスコアがでている。

続いて、総合テストとしてPCMark 7を実行した。結果は以下のとおり。

■PCMark 7
PCMark score 4971
Lightweight score 3204
Productivity score 2307
Creativity score 8743
Entertainment score 3204
Computation score 15068
System storage score 5131

グラフィックスのベンチマークとして、3DMark 11と3DMark Vantageの結果を以下に示す。3DMark 11はプロファイルから「Entry」を選択、3DMark Vantageはプロファイルから「Performance」を選択してテストを実行した。

また、3DMark Vantageでは、シングルディスプレイのとき(ノートパソコンモード)のときと、2つのディスプレイを使ったとき(ミラーモード)という2つの状態で、それぞれのテスト結果を比較した。

■3DMark 11
3DMark Score E985
Graphics 889
Physics 2444
Combined 716
■3DMark Vantage
各スコア ノートパソコンモード ミラーモード
3DMark Score P2894 P2119
GPU Score 2371 1728
CPU Score 8532 6560

やはり、ミラーモードでは3DMark Vantageのスコアがおしなべて下がっており、それだけ負荷がかかっていることが分かる。

さらに、実際のゲームタイトルを使ったベンチマークテストも実施した。はじめに「STREET FIGHTER IV」の結果を示す。垂直同期をオフにした状態で解像度変更による負荷調整をしながら、プレイ中の平均fpsを計測している。

■STREET FIGHTER IV
画面解像度 ノートパソコンモード ミラーモード
1366x768(HD) 44.92fps 34.16fps
1920x1080(フルHD) 26.83fps 17.83fps

続いては、「モンスターハンター フロンティア オンライン」。「モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマーク【大討伐】」を利用し、解像度変更による負荷調整をしながらスコアを取得している。

■MHF
画面解像度 ノートパソコンモード ミラーモード
1366x768(HD) 1870 1174
1920x1080(フルHD) 1081 762

ここからみると分かるように、解像度を落としてもミラーモードでのゲームプレイはかなり厳しい。ミラーモードを利用することで、ゲームセンターの対戦格闘筐体のように対面でゲームプレイができるかもしれないと期待したのだが、やはり統合グラフィックスでは難しいものがあるだろう。

ただ、格闘ゲームやアクションゲーム、FPSのようなラグと入力遅延が致命傷となるゲームは無理だが、逆にそうではない負荷が軽めのゲームならば何とかプレイ可能かもしれない。

ストレージの速度も計測した。評価機の場合、ストレージにはSanDiskの法人向けSSD「X100」をカスタム設計したものを利用している。インタフェースはSATA 6Gb/s。シーケンシャルリード/ライトは、カタログ値でそれぞれ最大500MB/s、420MB/s。

CrystalDiskInfoの情報

CrystalDiskMarkの結果。ランダムアクセスが特に高速だ

0Fillテストも実施した

CrystalDiskMarkを使った実測値は、シーケンシャルのリード/ライトもさることながら、ランダムアクセスの数値(542K、4K、4KQD32)が非常に高く、高速であることが分かる。

バッテリ駆動時間は、スペック値では約5.2時間。電源プランを「バランス」にした状態で、「モンスターハンター フロンティア オンライン ベンチマーク【大討伐】」をループさせたところ、バッテリ残量が残り5%まで1時間47分ほどの駆動時間だった。

また、このときにキーボード表面と本体底面が非常に熱くなった。高負荷をかけていたので、当然という部分もあるが、思った以上に熱を持っていたので、念のため注意しておきたい。

アダプタは非常に小型で、「ASUS TAICHI」本体と比べるとよりその小ささがわかるだろう

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