Lenovo Groupが11月8日に2012年7月-9月期決算を発表した。売上高は7-9月期として過去最高の86億7000万ドルで、前年同期比11%増。純利益は1億6000万ドルで同13%増だった。世界のPC販売が低迷する中、同社は主力のPC販売が好調を維持し、コンシューマPCとノートPCで初めて頂点の座に付いた。
7-9月期の世界のPC販売が8%減だったのに対してレノボは10.3%の増加、14期連続でPC市場の伸び率を上回った。PC市場シェア (IDC調べ)は、過去最高の15.6%に上昇した。
好調な業績について同社は、3年以上にわたって取り組んできた"protect and attack"戦略の成果であるとしている。ビジネスを確立した地域や市場において、その地位を着実に強化しながら、同時に新たな顧客の開拓につながる市場や地域に積極的に参入する。それがタブレットやスマートフォン、スマートTVを含むPCプラス時代のベンダーとして、レノボが受け入れられる要因になっているという。7-9月期には、ブラジルのPC・家電大手のCCEを買収し、製造能力を含めて世界3位のPC市場で存在感を強めた。また米Stonewareを買収し、教育および政府機関向けのセキュアなクラウドソリューションに市場を広げた。
「4年間の努力が実って、われわれのコンシューマPC事業は同分野で初めて世界ナンバーワンになった。また中国においてスマートフォン事業が、参入からわずか2年で2位の座を強固なものにしている」とヤン・ユアンチンCEO。さらに税引前利益が過去最高の2億400万ドルだったことを挙げて、「急速な成長を、安定した収益性の向上とともに実現している」と強調している。
PC製品は、ノートPCの販売台数が前年同期比11.3%増で、シェアが16%に上昇。「初めて世界最大のノートPCサプライヤになった」としている。デスクトップPCの販売台数は8.8%増で、シェアは過去最高の15%に拡大した。
また中国市場でスマートフォンやタブレットが大きく伸び、Mobile Internet Digital Home (MIDH)グループの売上高が7億2000万ドル (前年同期比155%増)を記録した。レノボは、インド、インドネシア、フィリピン、ベトナムなどにもスマートフォンを展開する。