図1 ノートン 360 マルチデバイスを紹介するノートン事業部 リージョナル プロダクトマーケティング シニアマネージャ 吉田一貫氏

シマンテックは19日、新たなセキュリティ対策製品群を発表した。1本でWindows、Mac、Androidの各デバイスをカバーする「ノートン 360 マルチデバイス」のほか、ノートン360、ノートンインターネットセキュリティ、ノートンアンチウイルスなど各新バージョン。今回の新製品群では、従来からライセンス形態などが大きく変更された。なお、同社では30日間の体験版も公開している。



図2 ノートン 360 マルチデバイス

まず、メインストリームとなるのは、「ノートン 360 マルチデバイス」である。ノートン 360 マルチデバイスは、ノートン 360 プレミアム(Windows版)、ノートン モバイルセキュリティ(Android版)、ノートン インターネット セキュリティ(Mac版)の組み合わせとなる。一般的なデバイスのセキュリティ対策をトータルに可能とするものだ。もちろん、その背景には、普及が進むスマートフォンなどがある。Windowsを2台でAndroidを1台、Macを1台でAndroidを2台などひとつのプロダクトキーで自由に組み替えられる。また、ノートン 360 マルチデバイスでは、25GBのオンラインストレージが追加される。

個々の対応OSは、ノートン 360がWindows XP SP2以降、ノートン インターネット セキュリティMac版はMac OS X 10.7/10.8、ノートン モバイルセキュリティはAndroid 2.2から4.0まで対応する。1年間の使用期間内に、PC、Mac、スマートフォンの任意の3台までインストールできる。ダウンロード版は9月19日より、パッケージ版は9月20日より発売で、価格は8,980円である。

図3 ノートン 360 マルチデバイスの構成

他のラインナップには、ノートンインターネットセキュリティが、1年3台で6,480円。ノートンアンチウイルスが、1年3台で4,980円となっている。従来のノートン 360は、ダウンロード販売のみとなった(1年3台で、8,480円)。また、今回のリリースから製品名に「2013」といった年号表示がなくなった。シマンテックによれば、バージョンレスにより、つねにユーザー環境では最新の状態に維持され、特に再起動の必要もなく、使い勝手が向上するとのことである。

新機能や強化ポイントは3つのキーワードから

今回の新機能や強化ポイントをまとめると、

  1. より安全に
  2. より簡単に
  3. より使いやすく

の3つに集約される。まず、安全であるが、新機能としてWebインサイトが搭載された。個人情報を入力するようなWebサイトでは、本当に安全なWebサイトかどうか、見た目では判断することが難しい。そこで、新しいサイトか、ユーザー数やノートンコミュニティの評価などから判断し、事前に確認画面を表示する機能である。これにより、詐欺行為などから守ることができる。Facebookなどソーシャルネットワークの保護機能も加えられている。

図4 Webインサイト実行中

簡単では、メイン画面が非常にシンプルになった。2012であったリアルタイムでの脅威状況の表示もそれなりに興味深いものであったが、それらが廃止され図5のようになった。

図5 新しいメイン画面

そして、使いやすさでは、Windows 8への対応があげられる。もちろん、タッチパネルにも対応している。10月にリリース予定のWindows 8でも、安心して利用できるだろう。

図6 タッチパネルにも対応

シマンテックによれば、これまではノートンインターネットセキュリティは秋、ノートン360は春とほぼ半年の差でリリースされてきた。今後は、バージョンレスということもあり、必ずしもそうならないとのことである。