パイオニアは9月6日、設置環境に合わせて選べる4タイプのホームシアター「HTP-HW950」「HTP-SB550」「HTP-S757」「HTP-S353」を発表した。発売は、HTP-S757が10月上旬で、その他のモデルは10月中旬。価格はオープンで、推定市場価格は、HTP-HW950とHTP-S757が60,000円前後で、HTP-SB550とHTP-S353が35,000円前後。

4製品はいずれも、アンプサブウーファーと、設置性の高いスピーカーを組み合わせたシステムだ。

HVT方式を採用した薄型のフロントスピーカー「SOUND WING」を採用する2.1chフロントサラウンドシステム「HTP-HW950」

HTP-HW950は、HVT(Horizontal-Vertical Transforming)方式を採用した薄型のフロントスピーカー「SOUND WING」を採用する2.1chフロントサラウンドシステムだ。HVTは、薄型スピーカーのために同社が開発した方式。一般的なスピーカーでは、振動板の後ろにボイスコイルとマグネットが配置される。それに対してHVT方式では、振動板の横にボイスコイルとマグネットが配置され、振動板とはリンク機構で接続される。これにより、振動板の振幅に制限を与えることなく、スピーカーを薄型化することが可能になっている。

HTP-HW950では、振動板を前後に配置した両面HVT方式のウーファー(5.7×3cm)を4本と2cm径のドーム型ツイーター4本を使用するが、キャビネットサイズはW900×D93×H71mmに抑えられている。スピーカー重量は1.6kg。

バータイプのフロントスピーカーを採用する3.1chフロントサラウンドシステム「HTP-SB550」

HTP-SB550は、バータイプのフロントスピーカーを採用する3.1chフロントサラウンドシステム。HTP-SB550のスピーカー部のサイズはW800×D85×H57mmで(スタンドなし)、4×7cmのフルレンジユニット4本が搭載されている。重量は1.5kg。

トールボーイタイプのスピーカーを採用する、5.1chサラウンドシステム「HTP-S757」

コンパクトタイプのスピーカーを採用する、5.1chサラウンドシステム「HTP-S353」

HTP-S757とHTP-S353は、それぞれトールボーイスピーカーとコンパクトスピーカーを採用する5.1chシステムだ。

HTP-S757では、W250×D250×H1,110mmのトールボーイ型スピーカー4本と、W230×D90×H80mmのブックシェルフ型のセンタースピーカーが採用されている。フロントスピーカーは6.6cm径のコーン型ウーファー×2と2.6cm径セミドーム型ツイーター×1を搭載。サラウンドスピーカーは6.6cm径フルレンジユニット×1、センタースピーカーは6.6cm径フルレンジユニット×2を搭載する。

HTP-S353では、フロントスピーカーとサラウンドスピーカーがともに、W95×D90×H80mmのコンパクトタイプで、6.6cm径のフルレンジユニットを搭載する。センタースピーカーは、HTP-S757と共通だ。

総合出力は、HTP-HW950が80W、HTP-SB550が100W、HTP-S757とHTP-S353が140Wだ。4製品のアンプサブウーファー部は、総合出力以外が共通仕様となっている。サイズはW435×D363×H128mmで、縦置きにも対応している。

4製品ともに、パイオニアのAVでも使われている「フェイズコントロール」技術が採用されており、低域の遅れをキャンセル。自然な音場を実現している。また、仮想音場技術「バーチャル3Dサウンド」も搭載。実際には接続されていないスピーカーの音を再現することが可能だ。フロントサラウンドシステムの場合、サラウンドスピーカーと、テレビの背面から奥行き感を表現するフロントデプススピーカーを再現。5.1chシステムの場合、これに加えて、サラウンドバック、フロントワイド、フロントハイトスピーカーを再現する。

Bluetoothに対応しており、スマートフォンなどとワイヤレス接続することができる。入出力端子は、HDMIを入力3系統/出力1系統と、光デジタル音声入力端子を1系統装備する。HDMI端子は、CECやARCにも対応する。