STMicroelectronicsは5月9日、RealVNCのリモコン技術を自社の車載インフォテインメント向け製品に採用したと発表した。

今回の採用により、スマートフォンを中心とした車載インフォテインメント・システム(IVI:in-vehicle infotainment)と自動車が従来より安全に簡略化して接続できるようになり、データやアプリをインダッシュ・ヘッドユニットに表示できる。例えば、運転者がGoogle Mapsやスマートフォンのナビゲーション・アプリを自動車のディスプレイに転送し、操作が可能となる。これにより、モバイル機器で再生中の音楽などを大画面のディスプレイで操作することで、運転中に携帯型機器を手探りで操作する必要もなくなる。また、VNCなどの業界標準インタフェース技術の使用することにより、携帯電話やその他ハードウェアと自動車との組み合わせによる動作が確保され、運転者は運転に集中できるようになる。

採用されたVNC Automotiveは、固定入力コントロール(自動車のタッチ・スクリーン、ハンドルのスイッチ、ヘッド・ユニットのボタンなど)から、あらゆる携帯型機器の自動検出、スクリーンの同一表示・制御を実現する。RealVNCのリモコン技術がST製品に統合されたことで、スマートフォンを中心とする車載インフォテインメント・システムの開発期間を大幅に短縮することができるようになるとしている。

RealVNC技術を導入した際のイメージ