レノボ・ジャパンは9日、法人向けデスクトップPCシリーズ「ThinkCentre」に、Intel未発表の第3世代Intel Coreプロセッサの搭載を予定した新モデル、レノボ史上最小手のひらサイズの「ThinkCentre M92p/M92 Tiny」と「ThinkCentre M72e Tiny」、オールインワンタイプの「ThinkCentre M92z All-In-One」を発表した。6月上旬より順次発売を開始する。
CPUの第3世代Intel Coreが未だ発表されていない製品のため、各モデルの仕様詳細や、価格、具体的な発売日などは、後日正式にアナウンスされる予定となっている。ほか、上記デスクトップPC各モデルとあわせて、マイクロソフトの「Microsoft Lync」の世界ではじめて対応したというVoIP機能内蔵の23型液晶ディスプレイ「ThinkVision LT2323z」も発表されている。
ThinkCentre M92p/M92/M72e Tiny
全モデル共通で、デスクトップ向けのCPUを搭載していながら、筐体が1リットルの手のひらサイズと非常に省スペースなデスクトップ。本体サイズはW179×D182×H34.5mmで、これは縦横にゴルフボールを4個並べた場合とほぼ同じスペースのサイズだ。内部に、Ivy Bridge世代をさすと見られる「第3世代Intel Core」を含む、Intel Coreプロセッサを搭載している。
通常のオフィスでの利用はもちろん、キオスク端末、電子黒板、各種検査機器等への組み込み系PCも想定している。HDDの代わりにフラッシュ・メモリを搭載しシンクライアント系の各種ソリューションに対応するカスタマイズモデルの提供も予定している。専用オプションのブラケットを利用すれば、100×100mm、75×75mmのVESA規格に対応でき、ディスプレイ裏やアーム等に取り付ける事も可能。
「ThinkCentre M92p/M92 Tiny」はプレミアムモデルで、USB 3.0ポートを標準搭載し、さらに「ThinkCentre M92p Tiny」は、次世代のIntel vProに対応した製品となる。「ThinkCentre M72e Tiny」はコスト重視のスタンダードモデルの位置づけ。
ThinkCentre M92z All-In-One
次世代Intel vProに対応したオールインワンタイプのデスクトップ。IPS LEDパネル採用の23型モデル、LEDパネル採用の20型の2種類の派生モデルをラインナップする。前世代のオールインワンThinkCentreから受け継いだツールレス筐体はさらにメンテナンス性が向上しておりメンテナンス時のダウンタイムを最小にする。
また、WEB会議に必要な内蔵HDカメラ、デジタル・アレイ・マイク、およびDolby Surround Soundスピーカー×2基を搭載。さらに、ThinkVantageソフトウェア「Communication Utility 3.0」により、搭載カメラが人の顔を認知し自動的に集音の方向を調整し快適な音声環境を作ることができ、ThinkVantage「View Management Utility 2.0」によって画面の複数分割にも対応するなど、遠隔地とのWEB会議の実施に便利な機能が充実している。
ThinkVision LT2323z
世界初というマイクロソフトの「Microsoft Lync」認証取得VoIPディスプレイ。内蔵のフルHDカメラ、デジタル・マイクロフォン、ステレオ・スピーカー、VoIP機能に対応した各種ボタンが搭載されており、WEB会議を快適に行う環境を構築できる。
ほか主な特徴として、広視野角対応の23型IPSパネルの採用、ハードウェアによる画面分割ができるDuoスクリーン、USB 3.0対応ハブの搭載、ブラケットによるTinyシリーズの装着対応、ツールレス・スタンドによる簡単なスタンドの脱着など。
シェア世界2位のさらに上を狙うレノボ
レノボ・ジャパンは、同日に本発表に関する記者会見を開催しており、同社常務執行役員 製品事業部/GMのマット・コドリントン氏、ならびにレノボ・グループのバイスプレジデント グローバルデスクトップビジネスユニット/GMのトム・シェル氏の両氏が登壇。ThinkPadに代表されるモバイルのみならず、デスクトップビジネスにも注力する同社の姿勢を説明した。同社のデスクトップの新たな革新の象徴として、今回の「Tiny」をアピールした。