7シリーズの新機能!? Tim氏が挙げたGIGABYTE 7シリーズの7つの注目機能

Tim氏は、GIGABYTE 7シリーズの注目機能として、7つの項目を挙げた。まずPCI Express 3.0への対応。既にIntel Z68シリーズでもこれをサポートする製品が登場しているが、PCI Express 3.0をサポートするCPUと組み合わせることで、これが利用できると説明する。なお、PCI Express 3.0をサポートするグラフィックスカードとしては、既にAMDはRadeon HD 7000シリーズ、NVIDIAではGeForce GTX 680が、SSDではOCZのZ-Drive R5があり、Tim氏によれば既にこうした製品でのテストが行われ、Gen3での動作が確認されているという。

次世代Intel CPUと組み合わせてPCI Express 3.0が利用可能に

2つ目はLucid Virtu MVP。これはCPUに統合されたGPUと、ディスクリートGPUを組み合わせ、レスポンスやゲーム時のフレームレートを向上させるという機能。同社のテストによれば、統合GPUに対してはもちろん、ディスクリートGPU単体と比較してもパフォーマンスが向上しているとのことだ。Tim氏の言では、「SLIやCrossFireXの立場が危うくなるね」とのこと。

GPU仮想化技術とされるLucid Virtu MVPに対応

3つ目は「mSATAオンボード」。今回のラインナップでは、ATXモデル(XL-ATX含む)全てでmSATAスロットが搭載される。mSATAスロットには、SSDカードを搭載することでIntel SRTが構築でき、これは同社のIntel Z68マザーでも一部のモデルでサポートされていた。ただし、7シリーズ・マザーボードからは、フルラインナップに搭載を拡大した。Tim氏によれば、競合他社もmSATAスロットの採用に動いており、mSATA SSDも製品が増えるだろうとのこと。ただし、通常のSSDと比べると、mSATA SSDは転送速度にネックがある。その点では、ハイエンドユーザーは依然通常のSSDや通常のSSD+HDDによるSRT、mSATA SSDでは小容量で安価な製品の登場が見込まれることから「低コストでパフォーマンスを向上するニーズに応える」と説明する。

ATXモデルでは全モデルmSATAソケットを搭載

4つ目は「EZセットアップ」。同社はIntel Z68マザーでIntel SRTをマウスクリックだけで簡単に構築できる「EZ Smart Response」を提供していたが、7シリーズでもこれを受け継ぎ、さらに様々なセットアップを簡単にするという。具体的には、ひとつのEZセットアップユーティリティから、EZ Smart Response、「EZ Rapid Start」「EZ Smart Connect」が設定できる。EZ Rapid Startは、IntelRapid Start Technology、EZ Smart ConnectはIntel Smart Connect Technologyに対応する。これらの機能はIDFなどでUltrabookの機能として説明されているが、デスクトップマザーボードでも利用できるようだ。

RAID等の設定無しにSRTが利用できたEZスマートレスポンスから、さらに機能を拡大したEZセットアップへ

Intel Smart Connect Technologyはクラウドでデータを共有する機能、IntelRapid Start Technologyはスリープからの復帰を瞬時に行う機能

5つ目はオーバークロック性能。G1.Sniper 3やGA-Z77X-UH5H、同UD3Hには、オンボード機能として、電源・リセット・CMOSクリア用ボタン、Dual UEFI切り替えスイッチ、LEDデバッグパネル、そしてSATA電源形状のマルチGPU用電源供給コネクタが搭載される。従来シリーズまでの同社マザーでは、ゲーマー向けとオーバークロッカー向けのモデルが明確に分けられ、例えばゲーマー向けモデルには電源スイッチ等が省かれたモデルもあった。しかし7シリーズの上位モデルからは、これら最低限のスイッチ類が共通で搭載されることになるとのことだ。

豊富なオンボードボタン・スイッチ等を搭載

6つ目は「ON/OFFチャージ/3倍USB電源」。既に同社のマザーボードではお馴染みの機能となるが、PCの電源がオフの状態でも、USBポートから給電ができる機能と、USB給電の電流をUSBの規格よりも多く供給できる機能で、例えばより高い電流を要求するスマートフォンやタブレットのUSB充電時に、充電時間を3倍高速にする。同社では「新しいiPad」でのテストも既に行い、その際、最大2.02Aで給電できたとのこと。

ON/OFFチャージと3倍USB電源、USB専用ヒューズなど、USB充電等に関する機能も豊富

新しいiPadでは2.02Aで給電できたとのこと

最後の「USB専用ヒューズ」は、USBポート1ポートに対し、それぞれ専用のヒューズを用意する設計だ。これはバックパネルのポートだけでなく、ボード上のピンヘッダも同様。低コスト向けの製品などでは、バックパネルのUSBポート1列(2ポートだったり4ポートだったり)に対し1つのヒューズしか搭載していない製品もあり、そこでヒューズが飛んでしまうと、1列全てのポートが利用できなくなってしまうが、USB専用ヒューズ設計では、1個ヒューズが飛んだとしても、使用できなくなるUSBポートを1ポートだけに抑えることができるという。

USB専用ヒューズ設計では、USBポート1つ1つにヒューズを設ける