ソニーは28日、同社のAndroidタブレット端末「Sony Tablet」の対応サービスを拡充。あわせて、Sony Tablet向けのアプリケーションの開発キットの提供も開始した。

Sony Tabletは、ソニー初となるAndroid OSを搭載したタブレット端末で、9.4型ディスプレイを搭載した「Sシリーズ」と5.5型のディスプレイを2枚搭載した「Pシリーズ」の2種類で展開する。SシリーズのWi-Fi対応モデルのみ9月17日より販売を開始し、Sシリーズの3G/Wi-Fi通信対応モデルおよびPシリーズは10月28日の発売をアナウンスしていた。

Sony Tablet。Sシリーズ(左)とPシリーズ

ソニーは今回、Sシリーズの3G/Wi-Fi通信対応モデルおよびPシリーズの発売にあわせて、Sony Tabletの対応サービスを拡充。ソニーの電子書籍サービス「Reader Store」をSony Tabletで利用できるようにしたほか、Pシリーズ向けに地図情報サービス「PetaMap ガイド&ナビ」、Skypeと連動するビデオ/音声/チャットアプリケーション「ビデオチャット for Sony Tablet - plugged into Skype」の提供を開始した。

「Reader Store」がSony Tabletに対応

今回新たにSony Tabletで、書籍コンテンツ販売のオンラインストア「Reader Store」から電子書籍を購入できるようになった。S/P両シリーズで利用可能だ。

Sony TabletでReader Storeのコンテンツの購入・閲覧が可能に

Reader StoreではSony Tabletへの対応にあわせて、コンテンツの提供フォーマットを拡充した。これまで提供していたPDF、ePUB2に加えて、新たにXMDF、.book、ePUB3にも対応。ePUB3規格によるカラーコンテンツを10月中に雑誌約200冊、絵本4冊をSony Tablet向けに配信する予定だ。また、今後は写真集やムック本、独自企画のムック本なども取り揃えていくとしており、現在配信しているXMDF、.book規格対応の書籍、コミックなどと合わせて3万冊以上のコンテンツを配信していくという。

ePUB3規格のカラーコンテンツや従来のXMDF、.book規格の書籍をSony Tabletで閲覧できる

このほかReader Storeでは、今回のSony Tabletへの対応にあわせて、サービスサイトをリニューアル。欲しい本や情報を探しやすいページ構成を目指したデザインに変更したほか、ソニー独自開発の推薦技術「VoyAgent(ボヤージェント)」を利用し、ユーザーの嗜好に合った書籍やコミックを推薦する機能を追加した。このほか、Reader Storeでの購入金額に応じてソニーポイントを還元するサービスや特別イベントへの招待、限定プレゼント、限定キャンペーンなどを提供する「優待プログラム」なども提供するとしている。

Pシリーズ向けに2つの新サービスを提供

PetaMap ガイド&ナビは、Sony Tablet Pシリーズ向けに提供されるグルメやレジャー、生活に役立つ100万件のスポットの中から好みのスポットを検索することができるサービス。2枚の液晶を搭載したPシリーズの特徴を生かし、手帳風のインタフェースを採用。好みのスポットを登録するだけで、Sony Tablet Pで目的地までのルート検索を簡単に行うことができる。

Sony Tablet Pシリーズ向けに提供される「PetaMap ガイド&ナビ」の利用イメージ。手帳風のインタフェースが特徴

ビデオチャット for Sony Tablet - plugged into Skypeは、Sony Tablet Pシリーズ向けのビデオチャットアプリで、インターネット電話「Skype」を利用したビデオ通話や音声通話を無料で利用できる。利用にはSkypeアカウントが必要となる。

ビデオチャット for Sony Tablet - plugged into Skypeの利用イメージ

デベロッパー向けにアプリ開発キットを提供

このほかソニーでは、Sony Tabletならではの特長を生かしたアプリケーションを開発するための「開発キット」を提供する。同キットを利用することで、S/Pそれぞれのシリーズに最適化されたアプリケーションを開発することができる。

同キットはWeb上の「Android Developer Site」に会員登録(無料)することでダウンロード可能。同サイトではこのほか、Sony Tablet用アプリケーションの開発に必要な情報や、開発者同士で情報を共有できるフォーラムも提供している。

Android Developer Siteのトップページ