エリア展開の強化に加えて、初のXi対応スマートフォン4機種を発表。さらに2つのパケット定額制を新設したほか、全ドコモユーザーに対して、24時間音声通話が無料となるXi用の割引サービスも提供する。

エリア展開の加速、対応端末の投入、料金プランの提供はは、Xiの商品力を向上させるためだ。山田社長は「Xiを早く広めたい」と強調。ハイエンドのXiスマートフォン、パケット利用が高く、ドコモ宛の電話が多いユーザーにとっては特にお得感のあるプランで、ヘビーユーザーの早期の移行に加え、高速通信・音声定額に魅力を感じるような層に訴求していきたい考えだ。

ドコモは、3つの柱で「新世代スマートフォン」をアピールしているが、その1本の柱がXiのネットワーク

山田社長は、来年度末には500万ユーザーの獲得を目指しており、次の製品発表では半数がXi端末になることで「Xiが一般的になる」と指摘。15年度末には現在の5,800万契約の約半数である3,000万契約まで拡大していく目標を掲げている。

スマートフォン向けにはdメニューやdマーケットを始め、従来のiモードサービスであったiコンシェルなども対応させる。さらに、おサイフケータイ、赤外線、ワンセグ、防水などの国内向けの機能も充実せることで、端末の魅力も向上させ、全体で商品力を向上させていく。

こうしたXiに向けた注力は、急増するトラフィックも影響している。スマートフォンの普及で携帯ネットワークに流れるトラフィックが増加し、各キャリアともネットワークが逼迫している。しかもドコモは3Gで使っていた周波数帯のうちの5MHz幅をXi用に割り当てているため、その分既存のネットワークで利用できる帯域が減っている。この分を「電波の利用効率が高く、3倍の収容能力がある」というXiに振り分け、電波の有効利用を図りたい考え。そのため、通信量の多い東京23区や大阪、仙台、名古屋といった地域に集中的に基地局を展開していく意向だ。

山田社長によれば、2011年度末から2015年度末までの間に、トラフィック量は12倍になるとの試算だという。これに対処するためには、現在割り当て作業中の新周波数帯である700/900MHz帯のいずれかを取得。これをXiに使って6倍増まで吸収、残りをフェムトセルや無線LAN、動的ネットワークコントロールで対処していきたいとしている。

(提供:AndroWire編集部)