LGによればTrue HD IPS液晶は、sRGBに対して正確な色再現が可能なため、より正確な発色が可能だという。通常、液晶はピクセルごとのカラーフィルターで色を表現しており、ペンタイル方式のAMOLEDではRRG、BBGという2色のピクセルを組み合わせているため、2ピクセルで4つのカラーしか表現できない。それに対して同社の方式では、RGBが並ぶ形のため、2ピクセルで6カラーとなり、正しく色再現ができるそうだ。

正確な色再現を実現している

実際に使ってみても、明るく鮮明な画面は見やすく、大画面なので動画や画像の表示にも便利。デュアルコアCPUの恩恵で全体的な動作も速く、解像度が高いため情報量も大きいので快適に操作できる。

写真のため正確ではないが、AMOLED(下)は青みが強く、True HD IPSの方がより正確に見える

同じサイトを表示してみると、HD解像度の情報量が分かる(右がOptimus LTE)

Webサイトを表示したところ。背景の白は、右側のOptimus LTEの方が正確に見える

ベンチマーク結果も良好

Optimus LTEの性能を測るため、ベンチマークアプリ「Quadrant Professional v 2.4」でテストしてみた。結果はデュアルコアCPUだけあって速度は十分で、メモリ、I/Oスピードも速い。Totalでも十分なパフォーマンスになっており、サクサクと動作して不満は感じなかった。詳細は以下の通りだ。

1.5GHzのデュアルコアCPUを搭載

■Quadrant Professional v 2.4
CPU 3816
Memory 2456
I/O 4506
2D 177
3D 743
Total 2340

なお、Optimus LTEは1,830mAhの大容量バッテリを搭載しており、長時間駆動を目指しているという。ただ、テストのために持ち出し、ベンチマークや通信速度テストをしつつ、知らない韓国の街を、情報を調べ、Google Mapを使いながら移動していたが、半日ほどでバッテリ警告が表示された。何も節電をしていなかったこともあるが、フルで利用するには、予備バッテリは必須かもしれない。

高速なLTEが実感できるスピード

Optimus LTEは、その名の通り、次世代通信規格のLTE方式に対応している。日本国内ではNTTドコモがすでに「Xi(クロッシィ)」の名称でLTEサービスを展開しているが、韓国ではSKやU+がLTEサービスを展開。U+では来年3月末までに韓国全土をカバーする計画だ。LTEは、高速・大容量・低遅延という特徴があり、韓国でも急増するスマートフォンのトラフィックによって電波容量が逼迫しており、その対策としても期待されている。

LGによるLTEの説明。LTEでは3Gよりも最大10倍速く、HDコンテンツも滑らかに再生できる

U+は10MHz幅を使ってLTEを展開するため、下り最大75Mbpsの通信速度を実現。遅延は3G比で1/5になり、大容量も達成できる

実際に測定したときの写真

今回テストしたOptimus LTEはU+のLTEサービスに対応する。U+は3GのCDMA2000方式とLTEの併用で、LTEエリア外ではCDMA2000で接続。音声通話もCDMAを利用する方式だ。

通信状態をテストしてみると、確かに速い。USBテザリング(無線LANテザリングは試用機のためか動作しなかった)でMacBook Airに接続し、「SPEEDTEST.NETのWeb版」で計測したところ、下り速度は10Mbps、上り速度は9.5Mbpsの速度が出た。アプリ版では下り10Mbps、上り12Mbpsになった(いずれも5回試行した平均)。最高速は、Web版で下り最大19.88Mbps、上り14.42Mbps、アプリ版だと下り18.642Mbps、上り13.499Mbpsだった。

Macで測定した際の最高速

アプリの計測結果

もう1つのポイントはPINGの到達速度で平均50ミリ秒となっており、3Gに比べると非常に高速。実際に3Gで試してみると下り速度920kbps/上り173kbps、PINGは183ミリ秒であり、その速度差がよく分かる。これだけ高速であれば、ファイルのダウンロード、YouTubeなどの動画再生、Webページの表示など、どれも無線LAN並みの速度で体験できる。映像配信、オンラインゲームなどといった使い方も広がっていくだろう。