折りたたみスマートフォンの種類が年々増えていますが、いよいよ10万円を切る価格が一般的になろうとしています。2024年5月20日から販売が始まったBlackviewの「Hero 10」は、発売キャンペーン価格ながら6万円台で登場しました。

  • 6万円台で発売になったBlackview Hero 10

本体を閉じるとコンパクトな大きさになるHero 10は、そのまま片手で楽に持ち運べます。閉じた時の厚みは16.25mmで、外側には円形のスマートカバースクリーンも備えています。このスマートカバースクリーンは本体を閉じた際に時間や通知を表示するだけではなく、天気予報や運動量を表示したり、カメラを起動することもできます。

  • 閉じたままでも使えるスマートカバースクリーンを搭載

Hero 10は1億800万画素のメインカメラと800万画素の超広角カメラを搭載しています。本体を閉じたままスマートカバースクリーンでカメラを起動すれば、1億800万画素のカメラで自撮りすることも可能です。その使い勝手は手のひらにすっぽりと納まる小型のカメラを持っているようで、写真を撮ってSNSにアップするのも楽しくできそうです。

  • スマートカバースクリーンからカメラも使える

本体の外装はヴィーガンレザーで覆われており、革のような質感が心地よく感じられます。Blackviewのスマートフォンは防水防塵仕様に対応するタフなモデルが多いのですが、このHero 10は全く逆のデザインであり、女性がファッションアイテムとして持ってもよさそうな外観をしています。

  • ヴィーガンレザーで覆われた本体

付属のケースは薄型で、本体カラーに合わせた色が付属します。なおメーカー公式によると今回レビューした端末の色はパープルカラーですが、実際はよりピンクに近い色合いです。そのため付属ケースの色も淡いピンク色になっているようです。

  • 付属のケースを装着してみた

本体を開けば普通のスマートフォンとして使えます。画面サイズは6.9インチで解像度は2,560×1,080ピクセル。輝度は1,300nit、表示可能色は10億7,000万色です。なお画面の中央のヒンジ部分にはわずかに折り曲げの筋が見えますが、実際に使っているときはほぼ気になりません。なお開いたときの本体の厚みは8.08mmです。

  • 6.9インチ画面のスマホとして使える

縦折り型のスマートフォンは、本体をL字型に曲げて使うこともできます。カメラアプリは上側にカメラ、下側にシャッターボタンやモード切替などのパネル表示が出来る「フレックスモード」にも対応。机の上にHero 10を置いて写真を撮影したり、フロントカメラを使ってビデオ通話もできます。ぱっと開いて写真を撮る、これは縦折り型スマートフォンだけの特質であり、メリットでもあります。

  • フレックスモードでカメラを使えば三脚も不要だ

また、この状態で2つのアプリを上下同時に起動できるスプリットビューにも対応。検索しながら地図を表示、動画を見ながらSNSのタイムラインを表示、といったことが可能です。

  • 2つのアプリを同時に表示できるスプリットビュー

着信を受けた時や、バッテリーを充電中などは画面上部にポップアップで表示がされます。iPhoneのダイナミックアイランドに似た機能で、見やすくわかりやすいだけではなく、Hero 10を使うことがより楽しくなるように感じます。

  • 着信時の画面表示

スマートフォンはホーム画面に自分の好きな写真などを表示してカスタマイズできますが、Hero 10は外側のスマートカバースクリーンに表示される時計デザインを変更して、自分好みの外観にすることもできます。あらかじめ24種類の時計の文字盤が保存されているので、気分に応じて着せ替え感覚で変更することができるのです。

  • スマートカバースクリーンの時計表示も自在に変えられる

カメラはナイトモードや美顔モードなども搭載されています。通常撮影時は1,200万画素となりますが、1億800万画素でそのまま撮影するモードにも切り替えできます。また、プロモードやモノクロ撮影、ポートレートなどは「もっと見る」のモードの中に含まれています。本体をL時にして横向きにかかえるように持てば、ビデオカメラを使う感覚で動画撮影も可能です。

  • ビデオカメラのような持ち方もできる

Hero 10は日本を含むグローバル向けにオンラインで販売されています。なお日本での利用ですが、本体背面ステッカーとパッケージに技適マークが確認できました。2024年5月20日時点ではまだ本体内の設定内には表示は見られないものの、アップデートなどで表示されるようになると思われます。日本市場も考えて設計されているわけです。

Hero 10はメディアテックのG99チップセットを搭載したミドルレンジモデルで、通信方式は4Gに対応。同性能の製品と比べると価格は高いものの、まだ大手メーカーの高価格な製品が多い縦折り型のモデルをより安価に購入できます。Hero 10の登場は折りたたみスマートフォンを特別な製品ではなく「誰もが買える普通のスマホ」に変えてくれるでしょう。

  • 縦折りスマホはもはや普通の製品になった