JVCケンウッドは12日、ホームシアタープロジェクターの新製品「DLA-X90R」「DLA-X70R」「DLA-X30」を発表した。DLA-X90RとDLA-X70Rは4Kでの表示に対応するモデルで、DLA-X30は1,920×1,080ドット(フルHD)までの対応となる。いずれも11月下旬発売の予定だ。希望小売価格はDLA-X90Rが1,050,000円で、DLA-X70Rが892,500円。DLA-X30はオープン価格で、推定市場価格が398,000円前後となっている。

(写真上段、左から)「DLA-X90R」「DLA-X70R」はともに4K解像度に対応。一方、(写真下段の)「DLA-X30」はフルHDまでの対応となる

3モデルとも1,920×1,080ドットの0.7型D-ILAパネルを採用したモデルで、DLA-X90RとDLA-X70Rは「e-shiftテクノロジー」を搭載することで4K(3,840×2,160ドット)での投影に対応している。e-shiftテクノロジーはNHK(日本放送協会)、NHKエンジニアリングサービスとともに共同開発した技術で、4K解像度へ映像のアップスケーリングを行うもの。エリア別に映像の画素情報分析を行い、高精度での検出処理、映像復元・生成技術などを用いてディテールを再現することが可能だ。一般市場に流通する映像素材がいまだフルHD解像度が主流であることを勘案した技術といえる。

「e-shiftテクノロジー」のイメージ図

また、3モデルともに3D映像の投影にも対応。「面一括書き込み方式」というD-ILAの駆動方式を活かして、明るく、クロストーク(二重映り)を抑えた3D再生が行える。2D映像から3D映像への変換も可能となっている。なおDLA-X90RとDLA-X70Rは、高品位な3D映像再生を保証する「THX 3Dディスプレイ規格」を取得。3D再生時において、映画監督が意図する映像再現が可能だ。

そのほか、主な仕様は次のとおり。投影サイズは60~200型で、輝度はDLA-X90RとDLA-X70Rが1,200ルーメン、DLA-X30が1,300ルーメン、ダイナミックコントラスト比はDLA-X90Rが120,000:1、DLA-X70Rが80,000:1、DLA-X30が50,000:1。出入力用インタフェースはHDMI入力×2系統、コンポーネント入力×1系統、トリガー出力×1、3Dシンクロ出力×1のほか、DLA-X90RとDLA-X70RはD-Sub15ピン入力×1系統を備え、制御端子としては3モデルともRS-232C端子×1、リモート端子×1、LAN端子(100BASE-TX)×1を搭載する。使用時の消費電力はDLA-X90RとDLA-X70Rが360W、DLA-X30が330W、待機時の消費電力は3モデルとも0.8Wとなっている。サイズはW455×D472×H179mm、重量はDLA-X90RとDLA-X70Rが15.4kg、DLA-X30が14.9kgだ。

なお、本製品を用いた先行視聴会が名古屋、大阪、福岡の3都市で開催される。名古屋は10月22日、大阪は10月29日、福岡は11月5日に実施予定だ(各回とも、定員あり)。詳細は同社のウェブサイトを参照のこと。