ビジネスタブレット -TOUGH-は、その名の通り、耐衝撃・防水防塵性能を備えた法人向けのタブレット端末。田中社長は、タブレットのメインターゲットは「どちらかといえばこれからは法人になる」と予想しており、法人利用でも扱いやすいようにタフネス性能を備えた。「ここまでやるのはauしかないのでは」と田中社長は自信を見せる。

ハイスペックの国産スマートフォンARROWS Z ISW11F

法人向けのタフネスタブレット・ビジネスタブレット

さらに民間調査会社MM総研によれば、フィーチャーフォン時代のインターネット利用は1日60分程度だったが、スマートフォンに代わって170分と約3倍に伸びたことで、ユーザー側には「もっとインターネットを自由に使いたいという思いがあったのでは」と田中社長は推察。それに対して、「我々(キャリア)が提供、提案してきたのはフィーチャーフォンであり、ネットワークはまだユーザーにとってストレスが残っていたのではないか」という。

そのため、CPUのスピードだけでなく、「サクサク速いネットワーク」も提供するために、新端末では6機種で+WiMAXをサポートする。WiMAXエリアはすでに政令指定都市では95%、東名阪主要としては99%の人口カバー率になっており、「しれっとこれぐらいまでエリアを広げてきた」としている。

スマートフォンで拡大するインターネット利用時間

拡大するWiMAXエリア

端末とネットワークの双方でが快適に動作することで、田中社長は「もっと気持ちよい体験、エクスペリエンスを感じてもらえる」と胸を張る。+WiMAXでは月額利用料525円を追加することでWiMAXが使い放題だが、2011年10月から12年1月利用分までは月額料金を無料にするキャンペーンも実施する。

無料キャンペーンも実施し、ユーザーの利用を促進していきたい考え

「WiMAXを載せ、端末のデュアルコアCPU搭載をプラスして提供することで、本当に気持ちいい、自由にいろんなことができる世界を感じて欲しい」と田中社長は語る。この+WiMAXサービス対応機種は6機種で、デュアルコアCPU搭載端末に加え、「DIGNO ISW11K」「Wi-Fi WALKER DATA08W」が対応する。

DIGNO ISW11K はシングルコアながら+WiMAXに対応。国内フィーチャーフォンの機能はほぼ搭載し、グローバルパスポートもサポートする。高精細な有機ELを搭載し、防水性能やスリムなボディも実現。「非常にコンパクトで握りやすい印象」(同)の端末だ。ロック画面のアイコンをスライドさせると文字入力画面になり、そのままメールやSNSの投稿画面にテキストを共有できる「すぐ文字」や、手書き入力と予測変換が連動するといった「日本メーカーらしい気の利いた機能」を搭載した端末となっている。

Wi-Fi WALKER DATA08W は、WiMAXと3Gに対応したポータブル無線LANルーターで、WiMAXエリアではWiMAXを優先して利用し、エリア外では3Gに接続し、PCなどの無線LAN機器で通信が行える。WiMAXの電波が弱くてパケットが流れないときにはWiMAXエリアでも3Gに回線を切り替える制御を搭載し、接続性を向上させているという。「WiMAXのエリア不足を3Gでカバーする」ことで、広いエリアで通信が可能になる。

DIGNO ISW11K

Wi-Fi WALKER DATA08W

シングルコア、WiMAX非搭載の2機種「AQUOS PHONE IS13SH」と「MEDIAS BR IS11N」は、いずれも防水性能とコンパクトなボディを搭載。IS13SHは「どちらかというと女性をターゲット」にしており、MEDIAS BRは「女性向け」という位置づけだ。

AQUOS PHONE IS13SH は、画面下部に電力消費が少なく常時情報を表示できるメモリ液晶を搭載。新たに漢字表示もサポートし、着信メールの差出人名やLISMO Playerで再生中の楽曲情報も表示できる様になった。日本向けの機能もフル搭載する。

MEDIAS BR IS11N は、着信時などに光るイルミネーションなど、女性を意識したデザインと機能を備えており、日本向け機能も搭載している。

AQUOS PHONE IS13SH

MEDIAS BR IS11N

スマートフォンの普及で、携帯キャリア各社は、増大するトラフィックの処理に危機感を抱いており、3G回線以外のデータオフロードを模索している。その中でKDDIは、公衆無線LANの「au Wi-Fi SPOT」とWiMAXを活用していく方針。現段階でWiMAXのオフロード効果は、「手元にデータがない」(同)と明らかにされなかったが、2013~14年には、3Gのトラフィックの半分程度をWiMAX、無線LAN、そして「ひょっとしたら固定回線も含めて」(同)オフロードしていきたい考えだ。

フィーチャーフォンに関しては今回3機種のみの新製品だが、田中社長は、「非常に多数のユーザーがスマートフォンにシフトしている」と指摘。その上で、数年後には販売題意全体におけるフィーチャーフォンの割合が「3割行くか行かないか、2割とかになるのはないか」との認識を示す。その上で、スマートフォンを利用したユーザーは「元に戻れなくなる」(同)ため、フィーチャーフォンの機能や操作性についても、スマートフォンで対応することが課題だとした。

auに端末を供給するメーカーも拡大し、ラインナップも充実している