microSDカードスロットとUSBホスト機能を搭載

インタフェースも充実している。右側面にUSB 2.0とmicroUSB 2.0が、左側面にはHDMI出力が用意されている。USB 2.0ポートは、USBホスト機能をサポートしていることが嬉しい。Android 3.0搭載タブレットでは、PCと接続するためのmicroUSB 2.0ポート(スレーブ専用)しか備えていない製品が多いが、USBホスト機能を備えたICONIA TAB A500ならUSBデバイスを利用できる。実際に試したところ、USBメモリやUSBキーボードは問題なく利用できた。HDMI出力端子は、HDMI Type-D(microHDMI)と呼ばれる薄型コネクタが採用されているが、変換ケーブルを利用することで、HDMI入力を備えたテレビなどに接続が可能だ。

右側面には、USB 2.0、microUSB 2.0、電源端子が用意されている。USB 2.0ポートはホスト機能をサポートしており、USBメモリやUSBキーボードを接続可能。microUSB 2.0ポートはPCとの接続用だ

左側面には、電源ボタン、ヘッドホン出力、HDMI出力(HDMI Type-D)が用意されている

上面にはmicroSDカードスロットが用意されており、microSDカードを装着することでも外部ストレージを拡張できる(最大32GBまでのmicroSDHCカードを利用可能)。XOOMの場合、ハードウェア的にはmicroSDカードスロットを備えているが、出荷時のAndroid 3.0ではmicroSDカードがサポートされておらず、6月21日に開始されたAndroid 3.1へのアップデートによってmicroSDカードが利用できるようになった。ICONIA TAB A500は、USBメモリとmicroSDカードの同時利用も可能なので、フォトビューアとして使う際にも便利だ。

上面には、ボリュームキーとスクリーンロックスイッチ、microSDカードスロットが用意されている。スクリーンロックスイッチはスライド式

上面のカバーをスライドさせると、microSDカードスロットが現れる

バッテリはiPadやXOOMなどと同様に本体内蔵式で交換はできないが、容量は24.1Whと比較的大きく、HDビデオ再生時で約8時間の駆動が行える。

エンターテイメント系アプリも充実

プリインストールアプリケーションも魅力的だ。特に、エンターテイメント系アプリが充実している。「ICONIA Media2U」は、動画や音楽などのコンテンツ配信サービスに対応したオリジナルアプリで、動画や音楽などのコンテンツを楽しめる。無料コンテンツだけでなく、有料コンテンツも提供される予定だ。「Clear.fi」と呼ばれるホームネットワーク対応ソフトもプリインストールされており、DLNA対応機器のコンテンツをネットワーク経由で再生が可能だ。

ICONIA TAB A500のホーム画面。時計表示の下に、オリジナルアプリ「ICONIA Media2U」のアイコンが並んでいる

動画や音楽などのコンテンツ配信サービス対応のオリジナルアプリ「ICONIA Media2U」

ICONIA Media2Uでは、映画の予告編やインタビューなどの無料コンテンツのほか、有料ダウンロード/ストリーミング配信も利用できる

また、アプリケーションを4つのカテゴリーに分けて管理できるランチャー「ACER ZONE」や、FacebookとTwitterを同じタイムラインで閲覧できる「Social Jogger」も便利だ。日本語IMEとしては、Simejiのカスタマイズバージョンが搭載されており、日本語入力も快適に行える。さらに、Tegra2の高い描画能力を活かしたゲームソフト「Let's Golf」「NFS Shift」「Hero of Sparta」もプリインストールされている。

オリジナルランチャーの「ACER ZONE」をプリインストール。「Social Zone」「Multimedia Zone」「Game Zone」「Reading Zone」の4つのカテゴリーに分けて、アプリケーションを管理できる

日本語IMEとして、Simejiのカスタマイズバージョンを搭載

オリジナルアプリの「Social Jogger」では、FacebookとTwitterを同じタイムラインで閲覧できる。投稿もFacebookとTwitterに同時に可能

本格的ゴルフゲームの「Let's Golf」。こちらは日本語化されている

リアルなグラフィックスが魅力のカーレースゲーム「NFS Shift」。こちらは英語版となる

アクションゲームの「Hero of Sparta」。こちらも英語版だ

前述したように、microSDカードとUSBメモリを利用できることが本製品のウリの一つだ。マルチメディアビューワーの「Photo 3D Browser」では、microSDカードやUSBメモリ内のコンテンツもそのまま閲覧できる。

オリジナルマルチメディアビューワー「Photo Browser 3D」では、USBメモリ内のコンテンツもそのまま閲覧できる

microSDカードとUSBメモリを同時に装着したところ。それぞれ「外付けSDカード」「外付けUSBメモリ」として認識されている

ファイルマネージャアプリを別途インストールすれば、microSDカードやUSBメモリ内のファイルも自由に扱える。「externalsd」がmicroSDカード、「usbstorage」がUSBメモリだ

使い勝手に優れておりタブレットとしての完成度は高い

ICONIA TAB A500は、高性能プロセッサのTegra2を搭載しており、パフォーマンスも満足できる。静電容量式タッチパネルの操作感も良好だ。画面の表示方向は90度ずつ4方向に自動切り替えが可能である。Flashにも対応しており、YouTubeやニコニコ動画なども問題なく再生できる。インタフェースも充実しており、タブレットとしての完成度は高い。さらに、店頭予想価格が39,800円という、手頃な価格も魅力だ。他の10型クラスのタブレットは、実売6万円前後の製品が中心であり、本製品のコストパフォーマンスは非常に優秀だ。Android 3.0搭載タブレットを探しているのなら、有力な選択肢となるだろう。

■試用機の主な仕様
型番 ICONIA TAB A500-10S16
OS Android 3.0(2011年7月下旬よりAndroid 3.1へアップデート予定)
CPU NVIDIA Tegra 2 モバイルプロセッサ(1GHz)
メモリ DDR2 1GB
ストレージ 16GB SSD
無線LAN IEEE802.11b/g/n準拠
Bluetooth Bluetooth 2.1+EDR
カメラ フロント:200万画素、バック:500万画素(オートフォーカス対応、LEDフラッシュ)
センサー 照度センサー、加速度センサー、ジャイロセンサー、イーコンパス、GPS
バッテリ 24.1Whリチャージャブルリチウムイオンポリマーバッテリ内蔵、HDビデオ再生時で約8時間駆動
インタフェース microSD/SDHCカードスロット、USB 2.0(ホスト)、microUSB 2.0(スレーブ)、HDMI(Type-D)、ヘッドホン/スピーカー出力、内蔵マイク×2
内蔵スピーカー ステレオスピーカー×2
本体サイズ/重量 W260×D177×H13.3mm/約765g
店頭予想価格 39,800円