iPadのヒット以降、タブレット端末に注目が集まっている。特に、OSとしてAndroidを採用したタブレット端末は、新製品が続々登場しており、いざ買おうとしても選択に困るほどだ。日本エイサーが発表した10.1型ワイド液晶搭載タブレット「ICONIA TAB A500」は、同社初のAndroid 3.0搭載タブレットだが、十分なスペックと手頃な価格、オリジナルソフトの搭載など、魅力的な製品に仕上がっている。

発売は7月1日だが、今回、ICONIA TAB A500を試用する機会を得たので、早速レビューしていきたい。なお、試用したのは試作機であり、製品版とは細部が異なる可能性があることに注意してほしい。

ICONIA TAB A500の前面。液晶の周囲はブラックで、質感も高い

試用機の主な仕様 [CPU] NVIDIA Tegra 2 モバイルプロセッサ(1GHz) [メモリ] DDR2 1GB [ストレージ] 16GB SSD [ディスプレイ] 10.1型ワイド、1,280×800ドット、マルチタッチ対応 [バッテリ駆動時間] 約8時間(HDビデオ再生時) [OS] Android 3.0(2011年7月下旬よりAndroid 3.1へアップデート予定) [本体サイズ/重量] W260×D177×H13.3mm/約765g [店頭予想価格] 39,800円

デュアルコアプロセッサ「NVIDIA Tegra 2」を搭載

まず、ICONIA TAB A500のハードウェア面から見ていこう。本体のサイズは、W260×D177×H13.3mm、重量は約765gである。似たようなスペックの10.1型ワイド液晶搭載タブレットとしては、モトローラの「XOOM Wi-Fi TB11M」があるが、XOOMのサイズは、W249×D167×H12.9mm、重量は約700gだ。一回りほどICONIA TAB A500のほうが大きく、重量もやや重いが、10.1型ワイド液晶搭載タブレットとしては、標準的なサイズと重量といってよいだろう。片手で長時間持つにはやや重いが、ひざの上などに置いて使うのなら快適だ。ボディの背面には、ヘアライン加工が施されており、質感もよい。

ICONIA TAB A500の背面。表面にヘアライン加工が施されている。右上には500万画素カメラが用意されている

液晶は10.1型ワイドで、解像度は1,280×800ドット

OSは、前述したとおり、Android 3.0を搭載。Android 3.0はコードネーム「Honeycomb」と呼ばれていたOSであり、タブレット向けに最適化されていることが特徴だ。プロセッサとして、NVIDIAのデュアルコアプロセッサ「Tegra2」(1GHz)を搭載。メモリは1GB、内蔵ストレージは16GBである。プロセッサやメモリ容量については、Andorid 3.0搭載タブレットとしては標準的なスペックであり、非常に快適に動作する。

内蔵ストレージの容量は、32GB搭載しているXOOMの半分(16GB)であるが、ICONIA TAB A500は出荷時の状態でmicroSDカードやUSBメモリを外部ストレージとして利用できるというメリットがあるため(詳しくは後述)、内蔵ストレージ容量の少なさは十分カバーできる。ワイヤレス機能は、IEEE802.11b/g/n対応無線LANとBluetooth 2.1+EDRをサポート。3G回線などのワイヤレスWANには非対応である。

背面の500万画素カメラの上部には、LEDフラッシュライトが用意されている

付属のACアダプタはユニバーサル仕様。ACプラグは折りたためないが着脱は可能

内蔵のセンサー類も充実しており、加速度センサー、ジャイロセンサー、電子コンパス、照度センサー、GPSセンサーを搭載する。液晶は10.1型ワイドで、解像度は1,280×800ドットだ。液晶の表示品位も高く、視認性は満足できる。タッチパネルは静電容量式で、マルチタッチ操作にも対応。カメラ機能については、前面に200万画素カメラを、背面に500万画素カメラを搭載する。背面の500万画素カメラはオートフォーカス対応で、LEDフラッシュライトも備えているなど、高性能だ。