Xiサービスを試す

さて、そうした未来への道筋が示されているLTEのXiサービスであるが、サービス開始にあわせて投入された端末はUSB接続タイプの「L-02C」のみ。今後ExpressCard型の「F-06C」も発売されるが、現時点の対応端末は1機種となっている。

L-02Cはやや大きめのUSBドングルタイプ

頭の部分が折れ曲がってUSB端子が現れる

L-02Cは、約90×35×12.9mm・約44gとやや大きめのUSBドングル型通信端末。本体の一部を折り曲げるとUSB端子が現れ、それをPCのUSB端子に接続して利用する。ボディが大型なので、近接した端子につないだ機器とバッティングする可能性もあり、PCからの出っ張りも大きい。この辺りは、初期端末としてはしょうがない面もあるのかもしれないが、もう少し小型だと良かった。

USBドングルタイプとしてはちょっと大きめ

今回筆者は自前のWindows 7搭載PCでL-02Cを試用してみた。L-02Cを接続すると自動的にドライバのインストールが始まり、それが終了するとUSBドライブとして認識される。ドライブの中には接続ユーティリティのインストーラーが入っており、試用時には自動起動しなかったので、インストーラーを直接起動した。接続ユーティリティ自体は画面の指示に従ってすぐにインストールができる。

ちなみに、現時点でL-02CはWindows標準のダイヤルアップネットワークの手動設定には対応しておらず、L-02C付属の接続ユーティリティを使って接続する必要がある。2011年2月にはこの制限を改善するソフトウェアアップデートを実施する予定のようだ。

接続ユーティリティのインストールが終了したら、ユーティリティを起動し、表示された接続アイコンをクリックすれば、自動的に接続が開始され、Xiサービスが利用できる。ユーティリティの画面に「LTE」と表示されていれば、Xiサービスに接続していることになる。

接続ユーティリティ。Xiのエリアであれば「HSDPA」とあるところに「LTE」と表示される

現在のFOMAサービスが始まったとき、当初は対応端末がFOMAにしか対応しておらず、既存のPDCネットワークにつながらなかったため、カバーエリアの狭いFOMAエリアでしか通信できないという状況だった。だがL-02Cでは、LTEに加えてHSDPAネットワークの両方に対応しているため、日本全国で使えるFOMAサービスを利用しつつ、Xiエリアでは高速のLTEサービスが利用できることになる。