ASUSTeKがランボルギーニとコラボレーションしたモデルが「Eee PC VX6」だ。コスト重視のネットブックのイメージが強いEee PCブランドと、高級イタリア車メーカーであるランボルギーニのコラボレーションで誕生したPCは、お手頃価格なのにカッコイイ、魅力的なPCになっている。

主な仕様 [CPU] Intel Atom D525(1.80GHz/デュアルコア) [チップセット] Intel NM10 Express [メモリ] 2GB [HDD] 約320GB [グラフィックス] 次世代NVIDIA ION(Oputimus対応) [ディスプレイ] 12.1型ワイド(1,366×768ドット) [OS] Windows 7 Home Premium 32ビット [価格] 74,800円

シャープなデザインでランボルギーニの雰囲気を再現

これまでカーメーカーとのコラボレーションモデルの多くはA4などスタンダードサイズのモデルが多かった。堂々としたデザインだが、サイズも堂々としていて、気軽に持ち運んで見せびらかすというイメージではなかった。しかし今回の「Eee PC VX6」は、元祖ネットブックともいえるEee PCブランドであり、12.1型ワイド液晶を搭載した重量約1.5kgのモデル、と十分持ち運べるサイズになっている。

デザインは、コンパクトながらしっかりとランボルギーニ。トップカバーには堂々とランボルギーニのエンブレムが飾られており、それをまたぐようにすうっとラインが見える。線状に隆起しているのだ。そして両脇には斜めに切り落としたような形が刻まれている。ヒンジ近くにはロゴの手前にV字型の黒いメッシュ状の部分がある。文字で書くとわかりづらいが、写真を見てもらえばすぐに、車のボンネットを模しているデザインだとわかるはずだ。

パールホワイトをベースにエンブレムをあしらったトップカバー

黒いメッシュのV字をアウトテーク部分だと仮定するとエンブレムが逆向きだが、細かいことは気にならないかっこよさだ。今回試用したのはグロッシーホワイトだが、パールが入った塗装は車のボディカラー風で美しい。パールホワイトのおかげで、つややかな塗装のモデルでは気になる指紋も、さっと拭けば十分だと感じられた。

エンブレムはプリントではなく質感がある

塗装は嫌みのないパール入りで高級感を醸し出す

ディスプレイを開いても、特徴的なデザインが楽しめる。ヒンジ近くは中央にランボルギーニのロゴを入れ、左右に電源ボタンと「ASUS Express Gate Cloud」のボタンが配置されている。大きなボタンが目立つように配置されているのがメカニカルな雰囲気に合っている。

内部のヒンジ近くにはランボルギーニのロゴも入っている

ディスプレイはグレアタイプだが、タッチパッドもそれを映しているかのように黒い艶加工だ。フチをシルバーのパーツが囲み、エッジの効いた雰囲気に仕上げられている。使っていると指紋が気になるのだが、カッコイイのは確かだ。さらに底面まで手がかけられている。マシン手前側とバッテリ近くにメッシュ加工された通気口が設けられているのだが、これも車のエアインテーク風だ。

裏面の通気口もエアインテーク風のデザインだ

パームレストにプリントされている「ice power」のロゴは、サウンド機能としてBang & Olufsen ICEpower社認定の専用オーディオシステムを搭載していることを示している。PC向けのサウンドシステムとしてはそれほどメジャーではないが、デンマークのオーディオメーカーだ。いろいろな分野で採用されているが、自動車メーカーではアウディと提携し、カーオーディオシステムを提供している。アウディがランボルギーニの親会社であることを考えると、このオーディオシステム採用もコラボレーションの一環なのかもしれない。

全体的に非常にシャープな印象のデザインに仕上がっている。しかしカラーリングのおかげか派手すぎるという印象はなく、男性だけでなく女性が持ってもカッコイイと感じられそうだ。それでいて、はっきりとエンブレムが自己主張してくれるのがよい。