バトルスーツ「ARS」の特殊能力を駆使せよ!

ゲームシステムは三人称視点のシューティングタイプのTPS (Third Person Shooter)スタイルを基本としている。左スティックで移動、右で照準操作、右トリガで射撃というスタンダードな操作系を基本形としている。左トリガで狙いをつけ、デジタルパッドで武器変更…という操作系もオーソドックスだ。

『VANQUISH』の操作系で、ありそうでないのがジャンプ行動。何かをタイミング良く飛び越えていくようなTPSでは定番のアクションはない。その代わり、カバーアクションという操作系があり、近隣のオブジェクトに身を隠す(カバー)ことができる。この状態から狙いを定めて射撃操作をすると一時的に敵に身をさらすことになるが攻撃をすることはできる。さらに移動方向を入力しながらカバーアクションの操作ボタンを押すと、遮蔽物から一気に転がり出たり、場合によっては遮蔽物を飛び越えて移動するといった行動も取れる。

基本操作系で、もう一つユニークなのが「回避アクション」。単独で押しても何の意味もなさないが、方向入力をしながら回避アクションを発動すると、一定時間無敵となってローリング(でんぐり返し)移動が行える。遮蔽物のないところで(カバーアクションができないところで)、敵の突進攻撃や弾速の速いビーム攻撃を受けた際には、お世話になる行動だ。

基本的なゲームシステムはオーソドックスなTPSスタイル。ただし、独特な操作系もある!

カバーアクションを活用して遮蔽物の陰に隠れろ!

そして、『VANQUISH』というゲームのゲーム性のキモであり、さらにアクション操作の醍醐味にもなっているのが、サムの着用しているARSの特殊能力を発動する操作系だ。この特殊能力発動中、プレイヤーは、一時的に非常に有利な行動が出来るようになるが、それと引き替えにARSエネルギーを消費してしまう。ARSエネルギーは自動チャージされていくが、ARSエネルギーを完全消費してしまうとオーバーヒート状態となり、一定時間特殊能力は使えなくなってしまう。

第一の特殊能力はブースト発動。方向入力と同時に押すことで、ARSのスラスターが解放され、その方向に超高速移動することが出来る。敵との間合いを急速に詰めたいときや、敵の背後に回り込みたいときに使用する。

ブースト発動。"半"正座状態でスラスター全開。こんなマッハな移動法……新しすぎる!

第二の特殊能力は「アクティブARモード」の発動。これはちょっとだけ操作に慣れが必要だし、システムが少々複雑だ。このシステムを理解しないと、ゲーム後半の攻略も難しくなる。

「アクティブARモード」とは、プレイヤー(サム)の反応速度を劇的に高めるもので、一言で言うならば相対的にプレイヤー以外の時間の流れを遅くできるモードだ。俗に言う「バレットタイムモード」とか「スローモーションモード」とかいう類のアクションになる。このアクティブARモード発動中は、プレイヤーの射撃操作と照準操作だけはリアルタイム動作できるので、敵の急所を確実に集中攻撃するのに利用できる。なお、発動中、サムの行動速度もスローになってしまうが、ゆっくりと進む敵弾の弾道を見極めることができるので、このモードを回避行動に利用することもできる。

このアクティブARモードの発動の仕方が特殊で、最初は慣れが必要かもしれない。なにしろ、回避行動中かブースト行動中、あるいは障害物を乗り越えている最中に、狙いをつけるための左トリガを押す……という操作系になっているからだ。この操作は、コントローラ上のボタン/トリガの連携押しが必須となるため、初心者ゲーマーは最初戸惑うかもしれない。

「アクティブARモード」発動中はゲーム世界がスローモーション状態に

弱点は赤やオレンジ色の部位として表されることが多い。「アクティブARモード」発動中はもっぱらそうした弱点に攻撃を集中させるべき

また、ARSは、一定量の攻撃を連続で受けると危機回避機能が発動するという設定があり、この時、プレイヤーの操作とは無関係に強制的にARモードが発動する。通常の、自発的に発動させたアクティブARモードは、左トリガを離せば終了するが、危機回避機能によって強制発動されたARモードは、ARSエネルギーを完全に消費してオーバーヒート状態になるまで停止しない。つまり、強制発動時は、確実にオーバーヒートすることが決定しているので、発動時間内で絶対的に安全な場所を見つけてそこに退避する必要がある。オーバーヒート時は、ARSの機能が劇的に低下してしまうので、クーリングが完了するまでそこで堪え忍ばなければならない。

第3の特殊能力は「近接格闘攻撃」。ほとんどの雑魚敵はこの近接格闘攻撃で撃破できるが、発動後一定時間ARSがオーバーヒートしてしまうと言うリスクも併せ持っている。なので、一般的なTPSとは違い、敵の群れに切り込んで行って連続的な近接格闘を行って一騎当千的な活躍をすることは無理。不注意で背後からの接近を許したときなど、1対1の緊急回避目的でワンポイント発動するのが、基本的な使い方になると思う。

ダメージを喰らい続けると強制的に「アクティブARモード」が発動する

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