Outlookの第一の顔とも言えるメーラーとしての機能もさまざま充実が図られた。

中でも特徴的なのが、送信/受信に関わらず、やり取りした時系列に沿って関連メールを表示できるスレッド表示だ。送信メールを含めた状態でメールのやり取りを追っていくことで、どんな問いかけに対しどのような返事がきたのかという流れの把握が非常にしやすくなっている。

[表示順序]で[スレッド]を選択した状態。中央の一覧で対象のスレッドを選択すると、プレビューウィンドウに送信分も含めた関連メールが時系列に沿って表示される

複数アカウント利用時のフォルダの統一もしっかりとチェックしておきたいポイントだ。送受信を設定しているアカウントの数に関わらず、「受信トレイ」や「送信済みアイテム」を一つにすることで、受信したメールは「受信トレイ」、送信したメールは「送信済みアイテム」でまとめて管理可能となっている。

「メールアドレスによって用途を分けているなら、それぞれにフォルダが作成された方が便利では?」と思うかもしれないが、実際にいくつものメールアドレスを使っていると、各アドレスの受信トレイをそれぞれチェックするのは意外と面倒だ。

もちろんメールソフトの検索/仕分け機能の性能によっては、一つのフォルダに多くのメールがまとまるのを避けたい場合もあるのだが、Outlookの検索、仕分け機能なら心配はない。ごく単純な操作で、さまざまな条件によるメールの並べ替えや仕分けルールの作成が行えるので、個々の利用状況に適した環境の構築もたやすく、画一的にアカウントで分類されるより数倍使いやすい環境を得ることができる。多くのメールアドレスを使い分けている人ほどその便利さを実感してほしい改良となっている。

「受信トレイ」や「送信済みアイテム」は一つだが、[送受信]を見ると「Hotmail」「プライベート「メイン」」の三つのメールアカウントが設定されていることがわかる

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