ARMは、TSMCの40nmプロセスを活用したCortex-A9対応の「プロセッサ・オプティマイゼーション・パック(POP)」を発表した。これにより、カスタマは、短い製品開発期間でCortex-A9を実装して、先端の性能や消費電力目標を達成することが可能となると同社では説明している。

シリコン実証済みのPOPは、すでにTSMCの40nm Gプロセスで提供しており、TSMCの40nm LPプロセスを用いたCortex-A9 POPは、2011年1月に提供を開始する予定としている。

Cortex-A9 POPは、特定のプロセステクノロジーに最適化したARM Artisanロジックおよびメモリ・フィジカルIP、それをサポートする実装技術とARMベンチマーキングという3つの要素が含まれている。これらを組み合わせて活用することで、SoC設計者は、最大限の性能または最小限の消費電力を追求したCortex-A9設計を最適化できるほか、特定のアプリケーション向けに消費電力と性能のバランスを取ったカスタム・ソリューションを開発することが可能となる。

また、TSMC 40nmGプロセスでCortex-A9 POPを使用し、性能に最適化した実装は、ワーストケース条件で最大1.7GHzの性能を実現する。また、40nm LP POPでは、ワーストケース条件で最大1.0GHzとなる予定だ。

なお、POPを利用する別の方法として、ARMでは性能と消費電力に最適化した40nm Gプロセス用のハード・マクロ実装も用意しており、これにも、プロセッサ・オプティマイゼーション・パックと同じ最適化が組み込まれている。