ルネサス エレクトロニクスは11月11日、北米向け液晶デジタルTVに必要な映像、オーディオなどの主要信号処理や高画質化機能を1パッケージ化したSoCとして、フルHD対応品「R8A66983BG」と、WXGA対応品「R8A66980BG」を製品化したことを発表した。2010年12月よりサンプル出荷を開始する予定で、価格はR8A66983BGが1800円、R8A66980BGが1500円となっている。2011年2月より量産出荷を開始し、2011年8月以降は2製品合計で月産60万個を計画している。

フルHD対応SoC「R8A66983BG」(左)とWXGA対応SoC「R8A66980BG」(右)

2製品ともに45nmプロセスを採用することで、従来品の機能を継承しながら、外径サイズを従来の23mm×23mmより約45%実装面積を削減した17mm×17mmへと小型化を実現。

また、パッケージのピン位置の最適化などを行ったことで、プリント基板の層数を従来の4層から2層で実現することが可能となった。このため、システムの小型化や低コスト化が可能となる。

さらに、アナログ回路の工夫・電源制御の最適化により、動作時および待機時における消費電力の削減を実現した。これにより、米国環境保護庁(EPA)が推進する省電力化規格「Energy Star 4.0」基準への準拠が可能となった。

なお、2製品ともにピン配置は完全互換となっており、TVセットの開発プラットフォームを共通化することができるため、システム開発の効率向上および開発コストの低減が可能となっている。