前回、レビューしたソニーの学習リモコン「RM-PLZ430D」ですが、購入しました。発売日に近所の量販店を探したのですが、まだ入荷しておらず、ソニーストアで購入しました。価格は、2,980円でした。

学習リモコン「RM-PLZ430D」

さて、筆者の環境では、東芝のREGZA「20C2000」と、ソニーのブルーレイディスクレコーダー「BDZ-T75」、バッファローのネットワークメディアプレーヤー「LT-H91LAN」、シャープのDVDレコーダー「DV-HR300」といったところが、とりあえずリモコンを必要とする機器です。レビューでも書いたように、BDZ-T75に関しては、RM-PLZ430Dでメーカーコードを呼び出した後に、いくつかのボタンを学習させればOKです。また、REGZAに関しては、全機能を試してみたわけではないのですが、とりあえず、メーカーコードを呼び出したままの状態で、問題は出ていません(と思ったのですが、「裏番組」ボタンが登録されていませんでした。これはすぐに登録)。

左にある4つ分の操作を、右にあるRM-PLZ430Dにまとめる

なお、後で気が付いたのですが、マニュアルには、RM-PLZ430Dの初期状態では、同社製のブルーレイディスクレコーダーのリモコンコードが「BD」に登録されていると書かれています。ひょっとしたら、メーカーコードの設定を行うのではなく、初期状態のままだったら、レビューで書いたような、そのままでは使えないボタンというのが存在しないのでは、という可能性もあります。しかし、すでに、いくつものボタンを学習させてしまっているので、これから工場出荷時の状態に戻してという検証は、さすがにやりたくないところです(結果として、ちゃんと使えるようになっているので問題はないでしょう)。

となると、何とかしなくてはいけないのが、バッファローのネットワークメディアプレーヤー「LT-H91LAN」とシャープのDVDレコーダー「DV-HR300」です。なかでも、バッファローのネットワークメディアプレーヤーですが、これはテレビやデコーダーなどに比べて圧倒的にマイナーなカテゴリーの製品で、もちろんRM-PLZ430Dには、コードは登録されていません。一から学習させていくことになります。

RM-PLZ430Dボタンにはいくつか種類があります。まず、左上の「SET」ボタン。これは学習を行ったり、メーカーコードを呼び出したりするためのものです。「TV」「チューナー」「BD」「DVD」「AMP」と書かれたボタンは、どの機器を対象とするかを選択するためのものです。例えば、「BD」を選択しているときには、RM-PLZ430Dの「SET」と機器選択のためのボタンを除いたボタンのほとんどは、BDの操作を行うために使用されます。では、その、「ほとんど」に入らないボタンは、というと、最上段の「TV電源」、その下の段の「TV入力切換」ボタン、そして、際下段のA~Dのシステムコントロールボタンです。「TV電源」ボタンと「TV入力切換」は、RM-PLZ430Dがどの機器を操作する状態であっても、テレビの電源のオン/オフとテレビの入力切り替えを行います。それと同様にシステムコントロールボタンも、その時に操作対象になっている機器にかかわらず、ここに学習させた一定のコードを送ります。

さて、LT-H91LANのリモコンのコードを学習させる方法ですが、前回のレビューでBDZ-T75の「番組表」ボタンを学習させたのと、基本的には同じ操作です。「SET」ボタンを押して、「SET」ボタンの横にあるランプが点滅したら、続いて、機器選択ボタンの内のLT-H91LANの操作に割り当てたいボタンを押します(今回は「チューナー」にしました)。選択したボタンも点灯します。で、「RM-PLZ430D側の学習させたいボタンを押す→LT-H91LANのリモコンの、それと同じ機能のボタンを押す」。以下、これを繰り返していけば、OKです。全部覚えさせたら、最後に「SET」ボタンを押して終了です。数分で終了する作業です。なお、一部の機器では、再生ボタンと一時停止ボタンとが、共用になっているものがあります。今回試したLT-H91LANもそうなのですが、そのような場合、RM-PLZ430Dの一時停止ボタンにも、そういった機器の再生/一時停止ボタンのコードを覚えさせておくと便利でしょう。

一から学習させるといっても、作業はそれほど大変なものではない。「SET」ボタンを押して、機器選択ボタンを選んで、あとは、学習させたいボタンをRM-PLZ430Dと、対象のリモコンとで交互に押していくだけ。数分で全てのボタンを覚えさせられる

「学習リモコンは便利そうだが、設定がめんどうそうで」と、なかなか導入には至っていないという人も多いようです。しかし、RM-PLZ430Dの場合、学習の操作は単純化されているので、使いこなすまでの敷居は、かなり低いといえるでしょう。また、学習機能のないマルチリモコンでは、基本機能のみの操作と割り切ることになってしまいますが、RM-PLZ430Dでは、その気になれば、全ての機能を利用可能にすることも可能です。実際に、筆者の環境では、それまで4台あった、常用しているリモコンを、1台にまとめることができました。かなりおすすめです。オリジナルのリモコンと平行して使用していたのは、1週間程度でした。これは、レコーダーとテレビとで、リモコンコードを呼び出して、足りないものを必要に応じて学習させていくという方法を採用したためで、最初から、LT-H91LANのリモコンのように、全てのボタンを学習させてしまえば、もっと早くRM-PLZ430Dのみに切り換えられたかもしれません。

さて、RM-PLZ430Dに切り換えて、ひとつだけ気になった点があります。それが、上下の方向ボタンと、その周りの「リンクメニュー」「ホームメニュー」ボタンとを押し間違えやすいことです。筆者の手元にある機器のリモコンでは、方向ボタンは、その周りにあるボタンとは異なった触感になっています。同社のレコーダーや、東芝のREGZAなどでは、方向ボタンは、4方向分まとめて1つのドーナッツ状のボタンなっており、その周囲のボタンは、1つ1つが独立したボタンになっています。また、DV-HR300のリモコンでは、方向ボタンのみ、ボタンの形状がまったく異なっています。そのため、押し間違えを招くことはないのですが、RM-PLZ430Dでは、どちらも、1つずつ独立したボタンで、しかも触感からは区別がつきにくくなっています。そのため、リモコンを見ないで操作していて、上下の方向ボタンを押そうと思ったのに、別のボタンを押してしまうということがありました(左右ボタンは、その外側に2個ずつボタンがあるので間違えにくい)。昔のリモコンだと、リモコンのみの操作で完結していたのですが、現在のAV機器のリモコンでは、テレビの画面に表示されるUIとリモコンの操作は密接に関係してきており、リモコン側を見ないで、テレビ画面を見て操作を行うというケースが多くなっています。しばらく使っていると慣れますが、最初のうちは注意が必要でしょう。