健康や体力づくりを目的に、集団でフィットネスを楽しむ「グループフィットネス」。このグループフィットネスで知られるフィットネス企業「Les Mills International」が考案したプログラム「Les Mills」(レスミルズ)は世界100カ国、約18,000のジムで取り入れられています。

今回、ガーミンジャパンはフィットネスGPSウォッチ「Venu」シリーズのGarminアンバサダーとして、Les Mills JAPAN Trainer/Presenterの谷顕真さん、佐藤舞さんを起用し、Les Millsプログラムを体験できる就任発表会を都内で開催。日ごろ運動不足を痛感している筆者は意を決して体験会に参加してみました。

  • Les Mills JAPAN Trainer/Presenterの谷顕真さん(左)、佐藤舞さん(右)。ガーミンのフィットネスGPSウォッチ「Venu」シリーズのアンバサダーに就任した

  • Les Millsプログラムは研究者や医師、スポーツ科学者ら専門家によって設計されたワークアウトとのこと。見たところなかなかハードな様子で、普段デスクワークで凝り固まっている筆者の体はどうなってしまうのか……

そもそもVenuシリーズとは? フィットネスや健康管理に適したウォッチ

まずは今回Les Millesプログラム体験で着用した「Venu 3/3S」(2023年9月発売、直販価格60,800円)の概要からご紹介しましょう。

そもそもVenuシリーズは、ガーミン製スマートウォッチの中で、“ヘルス&ウェルネス”に適したモデル。睡眠や活動量などの健康モニタリング機能や、フィットネスといった屋内活動を主な用途に想定しているため、周囲にビルや森などがある場合でも高精度で位置情報がとれるGNSSマルチバンドは非搭載ですが、最大14日間(Venu 3の場合。Venu 3Sは最大10日間)という長いバッテリ―駆動時間や、同社最新となる第5世代心拍センサー、アップデートした「Body Battery」(体のエネルギー残量を数値化した独自指標)などを備えています。

またアクティビティは30種類以上をサポートし、筋トレ、カーディオ、ヨガ、ピラティスは動画をウォッチに表示できます。画面サイズはVenu 3が直径1.4インチ、Venu 3Sが直径1.2インチ。常時表示モードも備えたAMOLEDディスプレイはタッチ操作・ボタン操作の両方に対応し、アクティビティ中の視認性・操作性も良好でした。

  • Venu 3SのFrench Gray / Cream Goldを装着したところ。画面は大きく情報も見やすい

今回「Venu」シリーズのGarminアンバサダーに就任する谷顕真さん、佐藤舞さんはLes Millsのトップトレーナー。日本でレッスンを行うだけでなく、世界的なイベントにも数多く参加しています。

ガーミンでは、例えばプレミアムGPSウォッチ「MAQ」シリーズにラグビー界で活躍するリーチ・マイケル選手を迎えるなど、スポーツ分野を中心にアスリートやトレーナーをアンバサダーとして迎えています。フィットネス分野からの起用は初めてで、アンバサダーに就任した谷さん、佐藤さんは今後ガーミン製品を活用し、自身の経験に基づくメッセージと製品の魅力を発信していく予定です。

  • 谷顕真さんは、Venu 3を装着してやってみたいアクティビティとして「ランニング」を選択。普段の運動内容がハードすぎるため、一番シンプルなランニングを、GPSや専用の分析機能などを利用してやってみたいと話した

  • 佐藤さんがVenu 3を着けてやってみたいアクティビティは意外にも「卓球」。昔プレイしていた時期があったが、当時は心拍数や消費カロリーを計測するという概念がなかったため、実際はどうなのか気になっているという

発表会で登壇した谷さんは、実際使って感じた「Venu 3」の魅力の1つに計測精度の高さを挙げました。「バーピー(ジャンプ)を多くするので、上下に飛ぶ動作を繰り返すなかで、心拍が途切れてしまう製品もあるけれど、Venu 3は今のところずっとちゃんと計測し続けてくれているなという印象があります」(谷さん)。

また、身体的エネルギーの残量を数値で示す「Body Battery」もよかった点の1つ。「スマートフォンの充電のように、自分のバッテリー残量が今どれくらいかわかる機能。面白かったのは、朝起きてBody Batteryをチェックすると、意外と回復していないんですよね。そこから日中減っていって、夜になったときには数値が少ない状態になっているんですが、自分はそれを知らない状態で過ごしていたので、一歩間違えると怪我のリスクになるだろうと。それで最近、気にし始めました」と話しました。

  • ガーミンの事業領域は航空や船舶、自動車、ウェアラブルデバイスと多岐にわたり、なかでも計測精度の高さはガーミンが特に力を入れている機能の1つだ

  • Venu 3Sの背面。緑の光を血液中のヘモグロビンに照射し、反射したデータを収集して心拍数を計る第5世代光学式心拍センサーを搭載

佐藤さんは「Venu 3」を使った使用感として、独自のワークアウトを記録するのに便利だとコメント。Venu 3にはカスタムのアクティビティを作成する機能がありますが、佐藤さんは自分用の練習ワークアウトを独自にカスタマイズして記録できることが「すごくいい機能。Les Millsをしている方は自分が参加するレッスンの練習を打ち込んでもいい」とアドバイスしました。

佐藤さんは寝るときもVenu 3を着け、睡眠モニタリング機能を活用。「何時間睡眠を取ることをお勧めするよ、みたいなこともちゃんと示してくれるので、朝起きた時には必ずチェックします。それが習慣化されていますね」とのこと。また体の年齢の推定値を示す「フィットネス年齢」もお気に入りの機能で、「実年齢よもけっこう若い年齢が出て。この仕事をしている上で、それはすごい嬉しかったです」(佐藤さん)

  • 睡眠モニタリングを活用していると話す佐藤さん

デスクワーク生活の体でLes Millsプログラムに挑戦! 翌日は……

さっそくVenu 3を装着してLes Millsプログラム体験に参加してみました。今回は心拍数のアップを目標に、バーピーやバーベルを使ったワークアウトを約20~30分間実施。普段はデスクワーク中心の働き方で体を動かす習慣のない筆者はバーベルの負荷を軽くしてもらい、内心おののきながらスタジオの隅でワークアウトに加わりました。

  • 最初にワークアウトを計測する設定を行う

  • 右側面上のボタンからアクティビティを表示し、一番上にあるGRIT Strengthを選んで準備完了だ。再び右側面上のボタン(緑色の矢印で示されている部分)を押すと計測を開始する

ワークアウトの内容はステップ運動とバーピー、腕立て伏せ、バーベル、プレートエクササイズを組み合わせた一連の動きを、20秒や30秒などの一定時間、各自ができる範囲で繰り返し行っていくもの。

Venu 3で計測した心拍数は、最初は98程度で「リラックス」表示だったのが、取り組むうちにみるみる上がり、5分を過ぎたころには150を超えた「ハード」な状態に。最終的には160~170で「エキスパート」表示となり、このあたりから休み休み、無理のない範囲でプログラムに加わっていきました。

  • 壇上で飛び跳ねる谷さんと佐藤さんの明るい声と動きがまぶしい。その動きにスムーズについていっている参加者の方々もすごい

「フィットネスは辛くてもしんどくても体を動かさなければいけない」と思い込んでいましたが、自由に休みを入れつつ楽しく最後まで体を動かしながら、約27分間で約300kcalのカロリー消費を実現。終了後に確認した心拍数は平均141、最大176(Venu 3での計測値)と個人的にはかなりハードなワークアウトになったはずですが、大勢で一緒に体を動かしたことや、谷さんと佐藤さんによる“気分を盛り上る声掛け”などにより、あまり辛さを感じず取り組めたことも驚きでした。

  • 最初の数分は「リラックス」状態だったが……

  • 半ばには心拍数160超えの状態に。辛い感覚はなかったが心拍数的に負荷が高すぎると思い、意識して小休憩をはさんでいった。この判断もスマートウォッチの計測機能があればこそだろう

  • ワークアウト終了時の画面では、約27分で303kcalを消費したと表示された。下のチェックマークを押すとデータが保存される

  • ワークアウトの概要。平均心拍数は141

  • ワークアウト中の心拍数推移。開始から早い段階でぐんと心拍数が上がっている

  • 「リラックス」や「ハード」など、心拍数がどの状態にあったかを示す心拍ゾーンの詳細。なまった体には高負荷のワークアウトだった……

ワークアウトが終わった後は疲労と達成感でちょっとした放心状態に……。翌日からは見事な筋肉痛で足をガクガクさせながら過ごすことになり、自分のレベルにあったワークアウトの大事さを思い知りました。次の機会があればより初心者向けのグループフィットネスに挑んでみようと思います。