PFUは9月13日、Intelの組込機器向けCore i7/i5を搭載したCOM Express対応システムオンモジュール「AM120 モデル110F」の販売を開始したことを発表した。

COM Express対応システムオンモジュール「AM120 モデル110F」

同モジュールは、CPUとして「Core i7-610E(動作周波数2.53GHz、ターボ動作時3.20GHz、2コア4スレッド、TDP35W)」「Core i5-520E(動作周波数2.40GHz、ターボ動作時2.93GHz、2コア4スレッド、TDP35W)」「Celeron P4505(動作周波数1.86GHz、2コア2スレッド、TDP35W)」を選択可能。チップセットはCore i7/i5を選択すると「QM57 Express」が搭載される。

メモリモジュールはSO-DIMMでDDR3-1066に対応。2スロット装備で、最大8GBまで搭載することが可能だ。

「AM120 モデル110F」にSO-DIMMを2枚搭載した状態

COM Expressはオープンな工業規格であり、同CPUモジュールとインタフェースを搭載したボード(キャリアボード)を組み合わせることで、さまざまな機能に対応させることが可能となることが特長。同社以外のキャリアボードとも規格があっていれば接続することが可能であることから、カスタマが設計、製造することも可能だが、PFUではそういった設計・製造が苦手なカスタマに対しても、受託開発を請け負うほか、ATXサイズの各種インタフェースを搭載した評価ボードも用意。これを用いることで、キャリアボードの設計・製造中でもソフトウェアの検証などが可能となり、短納期などを可能としている。

また、CPUモジュールにはヒートシンクが付属していない。PFUでも標準のヒートシンクをオプションとしてファン付き/ファンなしの2タイプを用意(35W対応)しているほか、熱設計シミュレーションも行っており、それも含めた筐体設計なども手がけるサービスなども提供している。

加えて、富士通のサーバなどを製造していたノウハウを用いて出荷時に1台1台を試験した後に出荷しているほか、国内で設計、製造、サポート、基板設計、筐体設計などのすべてをトータルソリューションで提供することで、高い品質が求められる組み込み分野での要望に対応する体制を構築しているという。

なお、価格は台数によりけりとなるが、参考価格として100台ロット時の1台あたりの単価がCore i7搭載で9万4200円、Core i5搭載で8万900円、Celeron搭載で6万2800円としており、初年度同シリーズ全体で5万台の販売を目指すとしている。