iTerm2 is a full featured terminal emulation program written for OS X using Cocoa.

Mac OS XのユーザランドにはFreeBSDの成果物がマージされており、Unix系の各種コマンドが利用できる。このため、手軽に利用できるUnix系開発プラットフォームとしてMac OS Xを採用する開発者も多い。そういった開発者にとってはCUIがひとつの欠かせない機能であり、それを支えるひとつの要となるものがターミナルアプリケーションとなっている。

Mac OS Xにデフォルトでインストールされているターミナルアプリケーションがタブに対応してからは、代替えとなるターミナルアプリケーションを利用するケースは減った。しかしそれでも、ほかのターミナルアプリケーションが必要になるケースはある。たとえばscreen(1)とvim(1)を組み合わせて利用するケースなど、CUIの機能をフルに利用する場合にはデフォルトのターミナルが提供している機能だけでは対応しきれないことがあるからだ。

LinuxやFreeBSDには多くのターミナルアプリケーションがあるが、Mac OS Xにはそれほど候補がない。代表的なところではiTermがあるが、もう長い間開発は進んでいない。ところが最近になってiTermから派生した新しいプロジェクト「iTerm2」が登場。活発に開発が進められており、キャッチ・アップが早いユーザはiTerm2への移行を進めている。

iTerm2動作例 / Mac OS X Snow Leopard

iTerm2動作例 / Mac OS X Snow Leopard

iTerm2の主な機能は次の通り。

  • VT100エミュレーション。
  • 第2フォント指定可能および全角幅フォントサポート。
  • タブターミナル機能。
  • ブックマーク機能。
  • フルスクリーンモード。
  • 背景ぼやかし機能および背景画像指定付き透過機能。
  • X.Org風コピー&ペースト機能。
  • スマートウィンドウリプレース機能。
  • Applescriptサポート。
  • Bonjourサポート。
  • Mac OS X Snow LeopardおよびLeopardサポート(Intel版)。

執筆現在におけるiTerm2開発版の最新版は5日(米国時間)に公開されたiTerm2 Alpha 8。基本的な機能はiTermと変わらないが、すでにいくつか機能変更や新機能の追加が実施されている。