Kaspersky Labs Japanは、Yahoo!メッセンジャー、Skype、Windows Liveメッセンジャー、Googleトークなど多数のメッセンジャーを経由して同時に複数のクライアントに感染させる新種のワームを検知したと発表した。

同社によるとこれまでこのワームの亜種を4種類検知しているとし「IM-Worm.Win32.Zeroll」と命名している。ワームは、Yahoo!メッセンジャー、Skype、Windows Live メッセンジャー、Googleトーク、Paltalk Messenger、ICQ、XFireクライアントなどよく利用される多数のIMを経由して拡散するという。感染すると、メッセンジャーのコンタクトリストをのぞき、見つけたアドレスすべてにアドレスを送信。コンタクトリストにあるユーザーは、送信されたハイパーリンクをクリックすることで感染する。

ワームにはバックドア機能が仕込まれており、感染ユーザーはリモートコントロールを受ける可能性があるほか、同社では、多言語対応を特徴のひとつとして挙げており、リモートコントロールする側は国とIMクライアントでコンピュータ群をカテゴリ分けし、それぞれ異なるコマンドを送ることができ、ターゲットに特化したスパム送信などが可能になる。

現在のところ英語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語など13言語に対応しており、感染数の多い国は、メキシコ、ブラジル、ペルー、アメリカだが、アフリカやインド、ヨーロッパ圏での感染事例が報告されているとする。