キヤノンは、APS-Hサイズで同社が製品化している従来品比で7倍の画素となる約1億2000万画素(13280×9184画素)を実現したCMOSセンサを開発したことを明らかにした。

キヤノンが開発した約1億2,000万画素のCMOSセンサ

CMOSセンサは、多数の画素を高速に読み出すために並列処理を行うが、並列処理の信号数が増加すると信号遅延やタイミングのズレが問題となってくる。同社では読み出し回路のタイミング制御方法を工夫することでセンサ信号の高速読み出しに成功。 これにより、1秒間に最高約9.5コマの出力が可能となり、高精細画像の連続撮影を実現できるようになるという。

また、フルHD(1920×1080画素)の動画出力機能も搭載しており、センサ画面全体のうち、約1/60の任意の領域をフルHD動画で出力することができることから、同社では今回開発された同センサを用いることで、画面の一部だけを切り出すトリミングや、電子的に画像の一部を拡大する電子ズームなどを行っても、これまで以上に高精細で鮮明な画像を得ることができるようになるほか、広い範囲を静止画で確認した上で、任意の領域を指定して、フルHD動画として見ることも可能となるとしている。