今回試用したAlienware M11xのスペックは、CPUにデュアルコアでノートPC向けの「Intel Core i5-520UM」を搭載。グラフィックスには、NVIDIAのノートPC向けとなる「GeForce GT 335M」、メモリはDDR3が4GB、250GBのHDDとなっている。ちなみに、スペックはデルお得意のBTOによって、変更が可能だ。BTOについては次回にお伝えしたいと思う。

まず、大きな注目はなんといってもゲーミングPCの心臓部といる「GeForce GT 335M」の存在だ。NVIDIAのノートPC向けグラフィックとしてはハイエンドに位置するモデルで、そのスペックはコアクロック1,080MHz、プロセッサ72基となっている。数字だけではわかりにくいが、Core i5-520UMに内蔵されているIntel HD Graphicsのスペックはコアクロックが最大500MHz、プロセッサはわすかに12基のみ。ちなみにプロセッサとは統合型シェーダとも呼ばれるもので、おもに3D処理に使われるもの。表面上のスペックだけでも、性能に大きな差があるのがわかる。

さらに、GeForce GT 335MにはCPUに負荷をかけずブルーレイなどハイビジョン映像を再生できる「PureVideo HD」、グラフィックスをエンコードや動画編集など3D処理以外にも活用できる「CUDA」、リアルな爆発や飛び散る破片などを再現する物理演算エンジン「PhysX」といった機能を備えているのも見逃せない。

またIntel Core i5-520UMは、超低電圧版のデュアルコアCPU。TDPがわずか18W(デスクトップ版のCore i5はTDP73~95W)ながら、ハイパー・スレッディングを備えて、4スレッドの同時処理が可能。しかも、CPUの熱や負荷の状態によって自動的にクロックを変化させるTurboBoostも備えており、最大1.86GHzで動作するのも魅力だ。また、ユニークなのがGeForce GT 335Mとチップセット内蔵グラフィックスの切り替えが可能なこと。内蔵グラフィックスでは、当然3D性能は低くなってしまうが、省電力になるメリットがある。バッテリ駆動時間を重視したい場合に便利だ。