安くて手軽だからとネットブックが大流行した後、ネットブックでは力不足だが高価格なノートPCには手を出しづらい、という層にヒットしたのがインテルの超低電圧CPUを搭載するCULVノートと呼ばれる製品群だった。「Inspiron M301z」は、このラインに対抗する製品としてAMDが打ち出しているプラットフォーム「Nile」を採用している。デルのCULVノートといえば「Inspiron 13z」があるが、本体サイズや重量などはほぼ同じだ。スペック的にも非常に似通っている。

ボディカラーはマーキュリー・シルバーの1色のみ。ヘアライン加工されたシルバーは、ギラギラした印象ではなく、比較的落ち着いて見える。パームレスト部も同じ加工だ。ディスプレイのフレーム部分は艶のあるブラックで、キーボードはマットなブラック。シルバーとブラックでまとめられた、男性にも女性にも持ちやすい、シンプルながら高級感のあるデザインだ。

ディスプレイはグレアタイプで、LEDバックライトを搭載した13.3インチで、非常に明るく鮮やかな表示が行える。ヒンジの取り付け方は本体の上にディスプレイの端が乗るようなタイプで、閉じている状態ではトップカバーの方が若干小さい。ヒンジ取り付け側の角部分は、常にキーボードの面の角が露出しているような状態になるのが少し気になった。ホコリなどが溜まらないように、マメに掃除したいところだ。

薄型ながら、手にとった時の「しっかり感」はかなりあり、ディスプレイの開閉やキーボード利用時にもたわみや歪みを感じることはなかった。持ち歩いても安心、という感じではあるのだが、本体サイズは若干大きめで、最小構成でも重量は1.77kg。手軽に持ち歩けるモバイルマシンとしては少々ボリュームがある。外出先でしっかり仕事をしたい人や、モバイルにも使える据え置きマシンとして使いたい人には便利そうなモデルだ。光学ドライブは内蔵していないが、オプションで外付けDVDスーパーマルチドライブを選択することもできる。

ディスプレイを閉じた状態で、ヒンジ側の角はキーボード面がわずかに露出している