映像の3D化を実現する方式はいくつかあるが、FH550/3AMが採用しているのが「円偏向」方式だ。これは専用の偏向レンズを入れたメガネによって左右の目に違った角度の映像を見せることで立体視を実現する方式で、メガネに電池や装置はいらず、大きなサングラスのような形状になっている。レンズが大型であるため、細身のメガネであればかけたままその上から装着することも可能だ。

3D視聴用のメガネ。プラスチック製サングラス程度の重さで、左右の隙間を軽く覆うゴーグルに似た形になっている

左のような大型セルフレームメガネの場合、上から視聴用メガネをかけるとぶつかって快適ではないものの、視聴は可能。右のような小型メタルフレームメガネでは問題なく視聴メガネを装着できる

また、ディスプレイの映像を目の直前にあるレンズで見せ方を変えているため、顔を傾けたりすると映像が乱れやすい点に気をつけたい。見る時には画面に正対することが絶対条件だ。その意味では、FH550/3AMの20型ワイドという画面サイズは秀逸で、首を振らずに全体を見渡すことができ、1人で鑑賞するのにぴったりの大きさだ。

チルト機能はあるが、高さ調整機能などはない。設置場所を工夫して、ディスプレイに正対して見られる環境を整える必要がある