Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、オプトカプラを置き換えることが可能な5kVデジタル・アイソレータ「Si84xx」ファミリを発表した。すでに量産出荷を開始しており、16ピンの幅広SOICパッケージを採用し、1万個時の参考価格は0.86ドルからとなっている。

同ファミリは、過酷なアプリケーション環境とユニバーサル主電源から給電されるシステムで、従来から利用されているオプトカプラを置き換える5kVデジタル・アイソレータ。オプトカプラより小型・高速で、信頼性が高い絶縁ソリューションとして機械的磨耗がなく、オプトカプラを使った設計で問題になる経年変化や温度依存性もない。

また、同社が保有する特許アーキテクチャを使用することで、トランスを利用した絶縁設計より低い放射ノイズで、データ・エラーを最小にする設計がなされている。

データレートは-40℃~+125℃で150Mbpsを実現、広範な産業アプリケーションでオプトカプラを代替することが可能だ。また、「グリーン」アプリケーション向けに最適化されており、低消費電力と高データレートの両立が図られている。

さらに、ジッタ性能は競合デバイス比で2倍良くなっており、データ伝送エラーとビットエラーレート(BER)の抑制にも成功しているという。

加えて同相過渡耐性(CMTI)は25kV/μs以上で、オプトカプラのCMTIに比べ50~100%向上することに成功しているほか、RF耐性は電界に対して最大300V/m、磁界に対して最大1000A/mを実現している。