東芝は6月23日、Ford Motorに対し同社が2012年から量産を開始する予定のハイブリッド電気自動車(HEV)向けに駆動用モーターを供給することを発表した。

同契約は、東芝がFordへHEV向け量産部品を直接納入する初めてのものとなる。契約に至った背景として東芝では、これまでハイブリッドシステムメーカー経由で納入してきた駆動用モーターの性能や信頼性の高さが評価されたものと説明している。

また、今回の契約を機に、国内生産拠点に加え、駆動用モーター生産として初となる海外拠点を東芝インターナショナル米国社内に新設する予定で、今後、米国自動車市場におけるHEV、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicles)、EV(電気自動車)などの環境車両の需要拡大に対応するため、米国市場向け供給体制の強化を図っていく方針。

新製造ラインは、HEV、PHEV、EV向け駆動用モーターの生産を主とし、2011年1月に着工、2012年1月の竣工を予定している。

なお、東芝では世界的な成長が見込まれる環境車両に向けて、自動車関連事業の海外展開を加速、同事業全体で2015年度に約7,000億円の年間売上高を目指すとしている。