協調動作の効果をチェック

今回ベンチマークとして用いたタイトルは、ベンチマークソフトの3DMark 06および3DMark Vantage、ゲームタイトルではストリートファイター4、THE LAST REMNANT BENCHMARK、World in Conflictの3本だ。3DMarkは定番というべきベンチマークソフトであり、どのメーカーも真っ先に最適化を行っているので、Hydraの対応リストにももちろん掲載がある。続いてゲーム側を紹介していこう。今回のタイトルは全てドライバ1.3.1のサポートタイトルに含まれてはいない。そのため全てHydra Control Panelから実行ファイルを指定することで強制的にHydraオンで起動するように設定した。

まずストリートファイター4はバージョン1.4.1のNモード/Aモードにサポートタイトルとして上がっており、Xモードではサポート外である。バージョン1.3.1のXモードでどういう挙動となるかは楽しみだ。次のTHE LAST REMNANT BENCHMARKは、そもそもどちらのバージョン、どのモードでもサポートされていないタイトルだ。最後のWorld in Conflictは1.4.1のXモードでサポートされているタイトルだ。ただし1.3.1ではサポートされていない。では順に結果を見ていこう。

3DMark 06はさすがに最適化が進んでいることが伺える結果だ。同時に計測したGeForce GTX 280シングル、Radeon HD 4870シングルのスコアを上回るスコアが出ており、また、実行中に画面が乱れる素振りも無かった。グラフを見て気づくとおり、Xモードではほぼ一定のスコアで推移するのが特徴で、どこかがボトルネックとなっている印象もある。またこのようなスコアでは、高解像度下でより効果が高いということになる。

ここで、Radeon HD 4870とGeForce GTX 280のスコアの平均を出し、これとXモード時のスコアとを比較したところ、1,920×1,200ドット時で150%ほどの向上率がはじき出された。CrossFireXやSLIも今でこそ170%向上という高い向上率を示すが、当初を考えればもう少し低かった。そう考えればHydraエンジンの150%の向上率も妥当と言えるのではないだろうか。

3DMark VantageもHydraエンジンの効果が現れた結果だ。こちらの向上率は、Performanceで130%、Extremeで147%ほどが確認された。ここで、詳細テストの結果を見てみよう。3DテストのJane Nash、New Calicoの2つはともにXモードがシングルGPUを上回っている。また、Physicsテストでは、どうやらGeForce GTX 280のPhysXを利用しているようだ。ほか、Texture FillやColor Fill、Pixel Shaderなど以降のテストも基本的に協調動作がうまく働いている様子。唯一Stream OutではRadeonとGeForceの中間というスコアだった。