Androidは、昨年のMWCではHTCのみが販売していたためにそれほどの存在感がなかったが、今年はかなりの存在感を示した。Sony EricssonやMotorola、Samsung Electronics、Huaweiなど、多数のメーカーがAndroid端末に参入したほか、オープンソースであるため、デバイスメーカーなどのデモでも利用されるためだ。また、AcerのようにAndroidを搭載したネットブック(Windowsとのデュアルブート)を発表したところもある。
Googleは、今年はじめて、Mobile World Congressの基調講演に登場した。講演を行ったのは、Googleのエリック・シュミットCEO。今年一月に発表した「Nexus One」でのAdobe Flashなどのデモを交え、音声認識や画像認識で、クラウド側の処理とスマートフォンが連動しているデモなどを行った。ただし、大半はすでに公開されているもので、中にはすでに配布が始まっている「Google Goggles」なども含まれている。また、Flashクライアントは、Adobeが開発表明をしているものの、まだ配布は始まっていない。
シュミットCEOは、「Mobile First」といい、さまざまなGoogleサービスも今後は、モバイル向けのものが優先されていくことを示した。
端末として注目されていたのは、Sony Ericssonの「XPERIA X10」に「mini」と「mini Pro」の2機種が追加され、ラインアップとなったこと。miniとmini Proは、XPERIA X10の2/3程度の小さな端末。ズボンのポケットなどにも簡単に入る大きさで、気軽に持ち歩く層をターゲットにしているという。いわゆるマニア向けの高性能スマートフォンではなく、一般的なユーザーを想定しているようだ。ソフトウェア的には、X10と同等のTimeScapなどを搭載している。