筑波大学~触れない物に触っちゃおう

筑波大学の研究グループが展示していた「Touch The Untouchable」は、ショーケースの中に入った、直接触れない物の手応えを感じられるハプティック(HAPTIC:触覚学)システムだ。

両手で銃のように握り、対象物にデバイスを向けて上段のレバーを親指で倒し込むと、ある一定の距離までは押し込めるがそれ以上は押し込めないという手応えを感じる。このデバイスを横にずらしていくと、このレバーの押し込める具合が変わる。そう、対象物の凹凸に比例してレバーを押し込める深度距離が変化するのだ。この行為を連続的に行うと、離れた物なのに、対象物の外郭形状を親指で触っているのと近い感覚が得られるのだ。

動作原理としては、レーザーレンジファインダーを用いて対象物までの距離を計測し、その境界値まではレバーを押すことができる……という制御を連続的に行うことで実現している。

進入が不可能な深い穴や災害現場などにおいて、内部の状況を把握したり、あるいは目が不自由な人がショーケースの中の様子などを疑似的に触るのに使えるかも知れない。

筑波大学の研究グループが展示していた「Touch The Untouchable」