最後に、アイ・オー・データ機器 平野義久氏がSENSOR-HM/ECOを説明。SENSOR-HM/ECOは、離席時にPCをスリープやスタンバイに移行させるというシンプルなもの。しかしこれを利用することで、20%程度の電力削減、コストで1,000円強、二酸化炭素削減では杉の木に換算して1.3本分程度になる(1台あたり/1年)。会社単位でWindows 7マシンを100台、1,000台と導入した場合、大規模なコスト削減、二酸化炭素削減が実現できるとした。
SENSOR-HM/ECOの開発コンセプトは、「地球環境問題-ECO促進」「アプリケーションサンプルソースコード提供」「教育機関の研究開発者にデバイスの提供」「PCへの組み込みやソフトメーカーへの提案」「Windows 7市場規模の拡大」「マイクロソフトとアイ・オー・データの共同プロモーション」「今後の製品展開」の7つ。
地球環境問題-ECO促進では、省電力状態がモニタリングできるソフトを添付。省電力効果が視覚的に確認できるため、ユーザーにECOを意識させられる。さらに添付CD-ROMを省きソフトやドライバーをダウンロード提供するなど、環境に配慮しパッケージ類を簡素化した。
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「SENSOR-HM/ECO」のモニターソフト。どのくらい離席していたか、ディスプレイOFFの状態がどのくらいあったのかがわかる。さらに左下にあるセンサーのアイコンの色が変化することで、離席しているか在席しているのかを表示している |
直接SENSOR-HM/ECOを使用するだけでなく、これををきっかけにソフトを開発し、ECOを促進できるようにソースコードを無償で提供(ただしノンサポート)。さらに、積極的にSensor APIを利用したソフトの開発、製品への組み込みを促進したいメーカーに対しては、デバイスを提供するなどの働きかけをしていく。さらに、企業のニーズを熟知しているSIerが業務と連携したソリューションを提供することになればSensor APIを使ったソリューションがさらに広がるとした。教育機関については、Sensor APIの研究・開発を進めたい学校に対してデバイスを提供するなどで支援する。
Windows 7市場規模の拡大については、Sensor API対応デバイスはWindows 7でしか利用できないため、SENSOR-HM/ECOを使いたいユーザーなど、Windows 7の新規導入が望める。マイクロソフト 中川氏によると10~12月はコンシューマーで前年同期比7倍近く、企業向けでは少数ロットの分野で2倍近くを記録しているとのこと。企業では部門ごとの導入が進んでいると見られ、部門でWindows 7とSensor APIデバイスを検証し、全社で導入することが期待できる。これにより市場拡大を目指したいとした。
マイクロソフトとアイ・オー・データ機器の共同プロモーションとしては、法人向けに500個のサンプルを配布予定。Windows 7導入を検討している企業に、ECOを体験してもらうことを計画している。
今後の製品展開として、新たな周辺機器の開発を検討するとともに、人感センサーをはじめ、さまざまなセンサーを組み込んだ製品を展開することを検討中とした。