電気通信事業者協会(TCA)は9日、10月末日時点での携帯電話・PHSの契約数をとりまとめて発表した。新規契約から解約を差し引いた純増数では、ソフトバンクが3カ月連続で首位の座を守った。イー・モバイル、NTTドコモと続き、先月2位だったKDDIは4位に後退した。

ソフトバンクは9万7,500増で、累計契約数は2,141万4,400契約となった。「iPhone 3GS」や2009年夏モデルのアクオス携帯などの売れ行きが良く、好調なペースを維持している。2009年冬・2010年春商戦向け新機種には「ケータイWi-Fi」対応の機種を大量に投入する見込み。

2位のイー・モバイルは8万増で、累計契約数は197万7,700契約。各社とも純増数が伸び悩む中で、同社では先月に比べ約2万件の純増数の増加を記録した。7日には「EMOBILE通信サービス」の契約数が200万契約を突破したと発表があった。3位のNTTドコモは5万5,100増で、累計契約数は5,524万1,600契約。先月に引き続き、2007年8月に開始した「ファミ割MAX」「ひとりでも割引」の割引サービスの更新時期をむかえたユーザーの転出が多いものとみられる。4位のKDDI(au)は2万7,500増で、累計契約数は3,126万200契約。KDDIはドコモ、ソフトバンクに先駆け、先月に秋冬モデルの新機種を発表している。

携帯電話全体の累計では26万100契約増の1億989万3,900契約だった。なお、ドコモの2in1契約は2,300減で累計43万3,000契約、ソフトバンクのダブルナンバーは6,300増で累計3万1,400契約となった。

グループ 純増数 累計
NTTドコモ 55,100 55,241,600
KDDI(au) 27,500 31,260,200
ソフトバンクモバイル 97,500 21,414,400
イー・モバイル 80,000 1,977,700
携帯電話総計 260,100 109,893,900

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの純増数には、プリペイド契約および通信モジュールサービス(イー・モバイルを除く)についての純増(減)が以下の通り含まれる。

グループ 純増数のうち
プリペイド契約 通信モジュール
NTTドコモ -100 9,800
KDDI(au) -4,600 7,500
ソフトバンクモバイル -15,800 34,900
イー・モバイル 2,100 -

PHSではウィルコムが4万6,600減で、PHS全体で438万8,300契約となった。同社では現在、家族や友人を紹介すると最大で40,000円分のQUOカードが貰える紹介キャンペーンなどを展開。ユーザーの転出に歯止めをかけたいところ。

グループ 純増数 累計
ウィルコム -46,600 4,388,300
PHS総計 -46,600 4,388,300

前回、初めて契約数を公表したUQコミュニケーションズは四半期ごとに契約数を公表する見通しで、今月の発表はなかった。