米Intelは24日(現地時間)、米国で開催のIDF Fall 2009において、家電向けの最新SoC「Intel Atom CE4100」を発表した。インテル・アーキテクチャをベースとし、45nmプロセス技術で製造される初めてのデジタル家電向けSoCで、これまで"Sodaville"という開発コードネームで知られていたもの。

「Intel Atom CE4100」のチップを発表する米Intelの上席副社長 兼 デジタルホーム事業本部長、エリック・キム氏。Atom CE4100は写真で向かって左側のチップだ

Atom CE4100は、インターネットのコンテンツとサービスを、デジタルTV、DVDプレイヤー、セットトップ・ボックスなどに提供するために設計されたSoC(System on a Chip)。1つのチップでインターネットと放送の両方のアプリケーションに対応することができ、リッチメディア・アプリケーションの実行に必要な処理性能とオーディオ/ビデオ機能を搭載している。

動作周波数は最大1.2GHz。ディスプレイ・プロセッサ、グラフィックス・プロセッサ、トランスポート・プロセッサ、セキュリティ・プロセッサ、ビデオ・ディスプレイ・コントローラのほか、SATA-300とUSB 2.0を含む汎用I/Oや、NANDフラッシュとDDR2/DDR3メモリ用のコントローラ、512KBのL2キャッシュを内蔵している。従来製品にあたる「CE3100」との下位互換性も確保した。

さらに、HD品質の画像に対応するIntel Precision View技術と、オーディオとビデオのためのIntel Media Play技術を搭載。ハードウェア・デコーディングによって同時に2つの1080pビデオの再生も実現した。MPEG-4ビデオのハードウェア・デコーディングにも対応しており、DivX Home Theater 3.0認証を受けることもできるという。

また、同プロセッサ用に、「TVウィジェット」と呼ばれるインターネット・アプリケーションを開発するためのソフトウェア・フレームワーク「Widget Channel」を用意する。Intelでは、Widget Channelを拡張し、さまざまなサービスを消費者に提供するため、業界各社との協力関係を築いているとのこと。既にCBSをはじめとする放送局が、このTVウィジェットのギャラリーを拡大しているとされている。