200m潜水用防水仕様を誇る耐衝撃ダイバーズウォッチ、G-SHOCK「FROGMAN」(フロッグマン)。普遍的なこうしたコンセプトやデザイン性を継承する5代目であり、世界6局の標準電波に対応したニューモデルが満を持して、このほど発売される。そこで今回、カシオ計算機本社を訪れ、同社の中野弘一さん(国内営業統轄部 時計企画部 SP企画室 担当係長)より、フロッグマンの歴史や革新性、ニューモデルの優位性などについて話を伺った。
歴代FROGMAN。左から「DW-6300」(発売1993年)、「DW-8200」(同1995年)、「DW-9900」(同1999年)、「GW-200」(同2001年)、「GWF-1000」(同2009年) |
「キープコンセプト」ながら進化
衝撃に強いG-SHOCKの中でも、防錆や防塵・防泥といった特殊用途向きの特性をプラスしたラインが「Master of(マスター・オブ) G」であり、海上での使用を想定した「ガルフマン」、ラリーなど砂塵の舞う状況下を想定した「マッドマン」などのペットネームの語尾を取って「マン・シリーズ」と呼ばれる。
このマン・シリーズの最初のモデルでISO(国際標準化機構)のダイバーズウォッチに対する厳格な規格に準拠、1993年にデビューしたのが「フロッグマン」(DW-6300)である。フロッグマンという、G-SHOCK初のペットネームが付けられた最初のラインとしても知られている。
視認性、防水性を高めるために大振りのケースが採用され、装着時に手首の動きを阻害しないよう、本体に向かって中心から左にずらした斬新な左右非対称のケースデザインが特徴となる。初代モデル以降、5代目となった最新作・GWF-1000に至るまで、メカニズムや素材などは進化してきているが、開発コンセプトのみならず基本デザインは忠実に踏襲されている。
ここで歴代モデルをざっと振り返ってみると、初代モデルの登場から2年後の1995年に、より軽量かつ錆に強いチタンケースを採用した2代目「DW-8200」、1999年にはベーシックデザインを踏襲しつつオートELバックライトといった新機能を採用し、コンパクト化を実現した3代目「DW-9900」をリリース。さらに2年後の2001年、1stモデルへの原点回帰を果たしたかのような、より精悍なデザインを有し、定期的な電池交換の手間を解消したタフソーラー仕様の4代目「GW-200」を発表してG-SHOCKファンを歓ばせた。……次ページへ。<2009年、新生フロッグマン誕生>