ライト性能が向上 - リードでは旧モデルのほうが高速という場合も

新旧モデルをベンチマークソフトで計測、比較してみよう。今回用いたベンチマークソフトはCrystal Dew Worldの「CrystalDiskMark 2.2.0」、ATTO Technologyの「ATTO Disk Benchmark v2.34」、Featuremarkの「PCMark 05」の3つだ。計測はテストが複数回の平均をとるものであっても念のため各2回ずつ。スクリーンキャプチャはスコアの優劣に関わらず2回目のものを掲載し、グラフでは平均値を用いている。

SSDを除く他の使用機材は以下の表にまとめているが、1点ご注意いただきたい点がある。今回のレビューでは時間的な余裕がなかったこともあり、別件でテスト中の機材にストレージのみ交換しながらテストを行っているが、この機材がオーバークロック状態であったのに気づかず計測してしまった。SSDの転送速度に大きな影響を及ぼすことは無いと思われるが、PCMarksなどシステム系の一部スコアは参考程度に留めていただきたい。

■使用機材
CPU Core i7 920@3.3GHz(OC)
メモリ DDR3-1333 2GB×3(3GBまで認識)
マザーボード MSI X58M
グラフィックスカード MSI N280GTX-T2D1G
OS Windows Vista Ultimete 32bit SP2(E)

まずCrystalDiskMark。100MBと1000MBの2パターンでそれぞれ計測している。CrystalDiskMarkの結果はというと一長一短という印象だ。例えば、性能の指標となるシーケンシャルリードのスコアでは、100MB・1000MBともにG1の方が良いスコア。一方でシーケンシャルライトおよびランダムライトの512KBでは明確な差が生まれ、G2の方が良い結果を出している。もうひとつ気になる点と言えばランダムライトの4KBだろうか。G2の1000MB計測時のこのテストでは、一段低いスコアとなり、この結果は時間をおいて再計測しても変わらなかった。

CrystalDiskMark。G2、100MB時のスクリーンショット

CrystalDiskMark。G1、100MB時のスクリーンショット

CrystalDiskMark。G2、1000MB時のスクリーンショット

CrystalDiskMark。G1、1000MB時のスクリーンショット

次はATTO Disk Benchmark v2.34。なかなか興味深い結果であり、リードではG1が優位、ライトではG2が優位という結果となった。なお、今回はG2と新ファームのG1を比較しているが、実は旧ファームのG1も計測だけはしている。G1の旧ファームでは、トランスファーサイズが32~8192までの間のスコアが非常に安定していたのだが、G2と新ファームのG1はともにいくぶん荒れたスコアになっている点に気づいた。偶然という線も考えられなくはない。しかしG1の新ファームウェアは使用時間経過によってベンチマークスコアが落ちていく問題に対処したものとされる点から、アルゴリズムが見直されたことによる副作用が出ている可能製も考えられないだろうか。もっとも、体感速度を重視すれば最新ファームウェアを適用するのが得策だろう。

ATTO Disk Benchmark。G2でのスクリーンショット

ATTO Disk Benchmark。G1でのスクリーンショット

ATTO Disk Benchmark。G1旧ファームでのスクリーンショット