実行するコマンドの確認
PALの本体は「PAL.vbs」という5000行程度のVBScriptファイルです。Queueタブには、このスクリプトの呼び出しコマンドが表示されます。まれにCounter Logタブの日時設定が反映されていないことがあるため、パラメータが正しいか確認しておくと良いでしょう。
PALの実行
それでは、PALを実行します。
Executeタブでは、上から順に「実行して閉じる」「実行せずにキューに追加」「実行して現ウィンドウを残す」の3つの選択肢があります。最初は失敗することが多いので3つ目の「Execute and Restart」を選択して「Finish」をクリックします。
コマンドプロンプトが立ち上がり、本来は数分後にHTMLレポートが表示されます。しかし残念ながら日本語環境ではエラーが発生してしまいます。
PAL.vbsの修正
エラーの原因は、Relog.exeが成功したかどうかを「successful」という文字列でチェックしているためです。そこで、インストールフォルダにあるPAL.vbsを修正します。バージョン1.3.5の場合は、926行目と4767行目の「If InStr(1, strText, "successful", 1) > 0 Then」を「If InStr(1, strText, "正しく完了", 1) > 0 Then」に変更します。 また、HTMLファイルの保存時にも「VBScript実行時エラー」が発生します。これはThresholdファイルにUnicode文字列が含まれているためです。そこで、3564行目の「Set oFile = oFSO.CreateTextFile(sHTMLOutputPath, True)」を「Set oFile = oFSO.CreateTextFile(sHTMLOutputPath, True, True)」に変更して、HTMLファイルをUnicodeで出力するように変更します。 この2つの修正によって、日本語環境でもPALが動作します。
レポートの確認
それでは、生成されたレポートを確認してみましょう。
最初は目次が表示されます。この後に実行時に設定したパラメータが表示されます。
次に、警告情報が時系列で表示されます。各カウンタの最大値、最小値、平均値が表形式で表示されます。クリティカルなものは赤色、警告は黄色で表示されます。同時刻に発生した警告がまとめて表示されるので、問題を把握しやすくなっています。
最後に、各カウンタの値がグラフと表形式で表示されます。ここではThresholdファイルの設定項目(Processor、Network、Disk、Memory等)が個別に表示されます。
最後に
PALは、ログを解析してレポートを生成するというシンプルなツールです。しかし、経験豊富なシステム管理者の知識がThresholdファイルに詰め込まれているため、経験の浅いシステム管理者でも、パフォーマンスモニタのログを効率的に分析し問題点を見つけることができます。また、チェック内容を自由にカスタマイズすることもできます。興味を持たれた方はPALをダウンロードしてみてはいかがでしょうか。